近年、デジタル化が加速し、ビジネス効率の向上が求められる中、デジタルツインプラットフォーム「Matterport」が大きな注目を集めています。
Matterportは、実際の建物や空間を高精度に3Dスキャンし、リアルなバーチャルツアーを作成できるツールとして、さまざまな業界で導入が進んでいます。
物件の見学やイベント展示など、オンラインでインタラクティブな3D体験が可能となり、効率的なマーケティングや顧客体験の向上にも期待されています。
本記事では、Matterportの納品形式について、さらにURL形式だからこそできる活用方法についても解説します。
本記事で分かること
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目次
1.Matterportの納品はURL形式
Matterportは現実の建物や空間を3Dスキャンし、デジタル空間でバーチャルツアーを作成するデジタルツインプラットフォームです。
バーチャルツアーのデータ納品は、どのようにされるのでしょうか?
答えから言うと、Matterportの納品はURL形式です。
Matterportは、3Dスキャンデータをプラットフォームにアップロードすることで、バーチャルツアーを生成します。
バーチャルツアーが生成されると、「https://my.matterport.com/~」のURLが発行され、このURLからバーチャルツアーにアクセスできます。
つまり、このURLがバーチャルツアーの納品形式です。
URLからアクセスできるため、特別なソフトウェアをインストールする必要はありません。
また、このURLを共有することで、誰でもPCやスマートフォンからバーチャル空間を体験することが可能になります。
Matterportの納品形式は、上記のURL形式か、 Matterportクラウド上でのデータ共有が一般的です。
ただし、Matterportクラウドを利用するためには、Matterportのサブスクリプションプランを契約することが必須なので、自社に合ったプランを契約しておきましょう。
Matterportのサブスクリプションプランについては、こちらの記事で紹介しています。 |
2.Matterport撮影の流れ
Matterport撮影の流れは、自社で撮影を行う場合と撮影代行を利用する場合で異なります。
それぞれのプロセスを詳しく見ていきましょう。
2-1. 自社撮影の場合
自社で撮影を行う際の主なプロセスはこちら。
- サブスクリプションプランの契約
- カメラの選択と購入
- 撮影のポイント
- データの編集
- 確認・完成
それぞれのステップに沿って紹介します。
2-1-1. サブスクリプションプランの契約
まず、 Matterportクラウドを利用するために、サブスクリプションプランを契約します。
撮影する空間の数や必要な機能に応じた最適なプランを選択しましょう。
2-1-2. カメラの選択と購入
次に、カメラを選択して購入します。
Matterport専用カメラを使えば4K高画質の高品質な3Dモデルを作成できますが、初期投資の費用が高額に。
スマートフォンでも撮影できますが、機種の性能により動作が遅かったり、サポートされていない場合もあるので注意が必要です。
Matterportのカメラについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。 Matterportのカメラについて:Pro2とPro3の比較から撮影の注意点まで紹介 |
2-1-3. 撮影のポイント
撮影のポイントは、空間を均等に撮影し、死角ができないよう注意することです。
Matterport Pro2カメラでは直射日光など強い光に影響されるので、明るすぎず暗すぎないよう撮影環境に配慮します。
バーチャルツアー作成後は修正ができないので、映り込みNGの掲示物や書類などは事前に片付けておきましょう。
撮影については、こちらの記事で詳しく紹介しています。 【Matterportの撮影】屋外、屋内など条件によって費用は変わる? |
2-1-4. データの編集
撮影データをMatterportクラウドにアップロードすると、3Dモデルが自動生成され、「https://my.matterport.com/~」のURLが発行されます。
3Dモデルのデータ編集では、バーチャル空間内にテキストや画像などを埋め込むタグを追加したり、ピックアップしたエリアを並べてガイドツアーを作成することもできるので、コンテンツをさらに魅力的に仕上げます。
タグの編集については、こちらの記事で詳しく紹介しています。 Matterportのタグとは?施設の魅力がもっと伝わる編集機能 |
2-1-5. 確認・完成
編集が完了したら、すべての角度や情報が正確に表示されているか、動作をチェックし、問題がなければ完成です。
完成したバーチャルツアーは、上記の「https://my.matterport.com/~」のURLでアクセスでき、さまざまな活用ができます。
活用方法については、3.Matterportの活用方法で紹介します。
2-2. 撮影代行を外注する場合
撮影代行を外注する場合の主なプロセスはこちら。
- サブスクリプションプランの契約
- 制作会社との打ち合わせ
- 現地下見
- 撮影
- データの編集
- 確認と納品
それぞれのステップに沿って紹介します。
2-2-1. サブスクリプションプランの契約
撮影代行を外注する場合も、サブスクリプションプランの契約は必要です。
自社撮影の場合と同様に、撮影する空間に合わせて最適なプランを選んで契約します。
2-2-2. 制作会社との打ち合わせ
制作会社との打ち合わせでは、撮影の目的や希望する仕上がりを詳細に伝えます。
この段階で、予算や納期についても確認しておくことが重要です。
2-2-3. 現地下見
その後、制作会社が現地を下見し、撮影に適した時間帯や必要な準備について確認した上で見積りの提出となります。
場合によっては、撮影する施設の図面や動画を支給して、下見の代わりとすることもあります。
2-2-4. 撮影
撮影は、制作会社のカメラマンが行います。
撮影立ち会いが必要な場合は、撮影場所の片付けなどの撮影準備に協力し、スキャンデータの確認をします。
2-2-5. データの編集
撮影データのアップロード・3Dモデルの編集は制作会社が行います。
この段階で途中経過を確認し、必要であれば修正依頼をします。
2-2-6. 確認と納品
完成したデータの確認をして、問題なければ「https://my.matterport.com/~」 のURLで納品されるか、Matterportクラウド上でデータ共有され、納品完了となります。
自社撮影と撮影代行のどちらの方法を選択するかは、自社のリソースや技術力、予算などを踏まえて決定しましょう。
初めて自社撮影する場合には、撮影や編集方法を学習する時間と人件費がかかることを考慮に入れて検討してください。
自社撮影と撮影代行の費用については、こちらの記事で紹介しています。 【Matterportの費用比較】自社撮影と撮影代行ではどちらがおトク? |
3.Matterportの活用方法
Matterportで作成したバーチャルツアーは、URL形式を生かしてさまざまな形で活用することが可能です。
主な活用方法はこちらです。
3-1. ウェブサイトへの掲載
Matterportの埋め込みコードを使うことで、Webサイトにバーチャルツアーを簡単に掲載することができます。
パスワードが必要とされるクローズドなツアーの限定公開も可能です。
例えば、業界別にこんな活用もできます。
【不動産業界】
バーチャル内覧会:実際に足を運べない遠方の顧客にも、間取りや空間の雰囲気を正確に伝えられます。
【小売業界】
バーチャルショールーム:実店舗と同じような体験をオンラインで提供し、商品を360度から詳細に確認できるようになります。
【観光業】
観光地のバーチャルツアー:旅行前に目的地の様子を詳しく紹介したり、ホテルの客室の雰囲気や設備の事前確認の用途に。
【教育分野】
バーチャルキャンパスツアー:遠方の学生でもキャンパスの様子を体験でき、オンライン授業や設備の紹介に活用できます。
【イベント業界】
バーチャル展示会:リアルな展示会と同じような体験をオンラインで提供したり、イベント会場の事前確認にも活用可能。
3-2. メールでの共有
完成したバーチャルツアーのURLを直接メールで送信することもできます。
受信者はリンクをクリックするだけで、ブラウザ上でツアーを体験できるため、簡単かつ効果的に情報を共有できます。
3-3. QRコード化とオフライン媒体での活用
URLをQRコード化し、印刷物などオフラインの媒体に掲載することで、オンラインとオフラインを連携させる活用方法です。
例えば、不動産のチラシやポスターにQRコードを載せて、物件のバーチャルツアーへ誘導することができます。
3-4. オンライン展示会でのコンテンツ活用
バーチャル展示会やオンラインイベントにMatterportを活用することで、製品や空間をリアルに展示できます。
オンライン上でも臨場感ある体験を提供し、実際の展示会に近い効果を得ることが可能です。
3-5. マーケティングツールとしての活用
Matterportの3Dモデルは、さまざまなマーケティング手段でも効果を発揮します。
オンライン広告に3Dツアーを組み込むことで、クリック率や滞在時間の向上が期待できます。
他にもアイデア次第でさまざまな活用ができるので、自社ならではの活用方法を考えてみてください。
4. まとめ
この記事では、Matterportの納品形式から撮影の流れ、活用方法まで解説しました。
MatterportのバーチャルツアーはURL形式なので、PCやスマートフォンから簡単にアクセス可能です。
バーチャルツアーのURLをWebサイトへ埋め込んだり、メール、QRコードで共有する他、オンラインイベントや展示会などにも活用できます。
以下より当社の「WONDERLINE」にバーチャルツアーを埋め込んだオンライン展示会をご覧いただけます(新日本印刷(株)フォトスタジオの展示ブース)。
バーチャルツアーの活用事例としてぜひご覧ください。
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