「受注業務が煩雑で、ミスが多発している。現場の負担も相当なものだ。効率的に管理する方法はないだろうか?」
このような悩みを抱える企業が増えています。
ニーズの多様化やビジネスのグローバル化に伴い、企業の受注業務は複雑化しています。
受注管理を適切に行わないと、納期遅れや在庫切れ、二重発注などのトラブルが発生し、顧客満足度の低下や機会損失につながりかねません。
そこで重要になるのが、受注管理システムの導入です。
本記事では、受注管理システムの基本機能や選定ポイントを解説したうえで、2024年におすすめの受注管理システム7選をご紹介します。
ご一読いただくと、自社の課題に合った最適な受注管理システムを選定し、業務効率化とコスト削減、顧客満足度の向上を実現できるはずです。
目次
1. 受注管理システムとは何か?受注管理の定義と必要性
まずは、「受注管理システムってどんなもの?」という疑問をお持ちの方へ、基本情報から解説していきましょう。
1-1. 受注管理の定義と業務フロー
そもそも受注管理とは何か?といえば、顧客からの注文を受けてから商品を出荷するまでの一連の業務プロセスの管理を指します。
具体的には、受注情報の登録、在庫確認、出荷手配、請求書発行、入金管理など、多岐にわたる業務が含まれます。
【受注管理の業務】 ・受注情報の登録:顧客からの注文内容を正確に把握し、受注データを作成します。注文内容・数量・納期などの情報を漏れなく記録することが重要です。 ・在庫確認と手配:受注情報をもとに現在の在庫状況を即座に確認し、必要な商品を手配します。在庫不足の場合は、仕入先に速やかに発注を行い、納期に間に合うよう調整します。 ・出荷手配:倉庫に出荷指示を出し、商品のピッキング・梱包を行います。その後、配送手配を行い、出荷状況を的確に管理します。 ・請求書発行:納品完了後、顧客宛の請求書を発行します。請求金額や支払い条件を明記し、正確な請求書を作成します。請求書の発行遅延は資金回収に影響するため、タイムリーな処理が必要です。 ・入金管理:顧客からの入金状況を継続的にモニタリングします。期日を過ぎても入金がない場合は、適切なタイミングで督促を行います。入金が確認できたら、売上を計上し、受注処理を完了します。 |
上記の受注業務を、人手で管理するのは非常に手間がかかり、ミスも生じやすくなります。そこで、受注管理システムが必要となります。
1-2. なぜ受注管理システムが必要なのか
受注管理システムは、業務効率の改善、ミスの防止、顧客満足度の向上など、多くのメリットをもたらします。
とくに、商社・メーカー、製造業・卸売業では、受注管理システムは非常に重要なツールといえます。
【受注管理システム導入による具体的なメリット】 ・情報の一元管理:受注情報を一元管理し、社内の関連部署間で共有できるようになります。営業担当者、在庫管理担当者、出荷担当者などが、リアルタイムで受注状況を把握できるようになります。情報の検索もスムーズです。 ・人的ミスの防止:手作業による受注処理では、誤発注や誤出荷、請求漏れなどの人的ミスが発生しやすくなります。受注管理システムを導入すると、人的ミスは大幅に減らせます。在庫管理システムと連携すれば、過剰在庫や欠品のリスクも軽減されます。 ・顧客対応の迅速化:受注状況や在庫状況をリアルタイムに把握できるため、顧客からの問い合わせに迅速かつ的確に対応できるようになります。顧客の信頼を獲得し、リピート率の上昇が期待できます。 ・業務の標準化:受注処理の手順が標準化され、担当者が変わっても一定の品質を維持できるようになります。業務の属人化を回避できます。 ・データ分析の高度化:受注管理システムに蓄積されたデータを分析すれば、売れ筋商品や顧客ニーズの把握、需要予測などが容易になります。分析結果を営業戦略や商品開発に活かし、競争力の向上につなげることが可能です。 |
受注管理システムは、単なる業務効率化のツールにとどまらず、企業の競争力強化に寄与する重要なシステムといえます。
2. 受注管理システムで何ができる?主要な5つの機能
次に、「受注管理システムって、具体的に何ができるの?」という疑問をクリアにしましょう。
受注管理システムの種類によっても異なりますが、ここでは代表的な5つの機能をご紹介します。
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2-1. 受注情報の一元管理
1つめの機能は「受注情報の一元管理」です。
先ほども触れましたが、受注管理システムの根幹をなす機能が、受注情報の一元管理と可視化です。
【受注情報の一元管理と可視化に関する機能】 ・受注データ管理:顧客情報・商品情報・受注数量・金額・納期などの受注データを一元管理するデータベース機能を持ちます。情報の整合性と検索性が高まります。 ・リアルタイム可視化:集約された受注データをリアルタイムに可視化します。受注一覧画面や受注ステータス管理画面を使い、必要な情報に素早くアクセスできます。 ・ワークフロー管理:受注処理の各タスクを適切な担当者に割り当て、処理の流れを可視化・制御して、ワークフローを管理します。業務のボトルネック(妨げとなる箇所)を発見し、改善につなげます。 |
営業・調達・在庫管理・物流・経理など、関連部署間での情報共有がスムーズになり、業務効率が大幅に向上します。
2-2. 在庫管理との連携
2つめの機能は「在庫管理との連携」です。
受注管理システムと在庫管理システムを連携させることは、販売機会の損失防止と適正在庫の維持に不可欠です。
【在庫管理との連携による発注ミス防止に欠かせない機能】 ・リアルタイム在庫照会:受注時点での在庫数量、在庫ロケーション(保管場所)、使用期限・賞味期限などをリアルタイムに照会できるようにします。在庫切れリスクを未然に察知できます。 ・受注在庫引当:受注に対して、引当ルールに基づき自動的に在庫を引き当てる機能です。在庫の二重引当(ダブルブッキング)を防止します。 ・自動発注点発注:安全在庫(不測の需要に備えて確保しておく在庫)を下回った商品を自動的に発注する機能です。欠品リスクを抑えつつ、過剰在庫の防止にも寄与します。 |
適切な管理によって、在庫切れによる納期遅延を防げます。
また、デッドストック(売れ残りや不良在庫など、需要に対して過剰な在庫のこと)の回避にも有効です。
2-3. 出荷・配送管理機能
3つめの機能は「出荷・配送管理機能」です。
受注処理の下流工程である出荷・配送業務を最適化することは、顧客満足度の向上に直結します。
【出荷・配送管理に不可欠な機能】 ・ピッキングリストの自動生成:受注明細をもとに、倉庫作業者向けのピッキングリストを自動生成します。ピッキング作業の効率化と正確性の向上につながります。 ・出荷ステータス管理:出荷作業の進捗状況をリアルタイムに可視化します。受注から出荷までのリードタイムを測定し、遅延リスクの早期発見につなげます。 ・配送会社との連携:宅配便やチャーター便など、配送会社システムと連携します。出荷データの連携や配送状況の追跡(トラッキング)ができるようになり、顧客からの問い合わせにも迅速に対応できます。 |
このように、受注管理システムに出荷・配送管理機能を組み込まれていれば、業務プロセス全体の最適化を推進できます。
2-4. 請求書発行と入金管理の自動化
4つめの機能は「請求書発行と入金管理の自動化」です。
受注から請求・回収までの一気通貫の自動化は、手作業によるミスの回避や、売掛金の早期回収・貸倒リスクの低減に役立ちます。
【請求書発行と入金管理に求められる機能】 ・請求書の自動生成:納品完了の受注明細をもとに、請求書を自動生成します。請求金額の計算ミスや請求漏れを防止できます。 ・入金消込の自動化:銀行口座やクレジットカード決済代行サービスからの入金データを、自動的に受注データと紐付けます。効率化と消込ミスの防止が期待できます。 ・回収予実管理:請求書ごとの入金予定日、実際の入金日、未回収残高などを一覧管理します。回収の遅れや貸倒リスクの早期発見、督促業務の効率化につながります。 |
受注管理システムに請求・回収管理機能を備えると、キャッシュフローの最適化と与信管理の高度化を推進できます。
2-5. 受注データ分析
5つめの機能は「受注データ分析」です。
受注管理システムに蓄積されたデータは、営業施策や商品戦略の立案に不可欠な経営資源です。
【受注データ分析に有用な機能】 ・多次元分析:品目・得意先・営業担当・地域・期間など、さまざまな軸で受注実績を集計・比較します。経営意思決定に不可欠な情報を提供します。 ・販売予測シミュレーション:過去の受注実績や需要変動パターンをもとに、将来の販売数量をシミュレーションします。最適な在庫水準や生産計画の立案に役立ちます。 ・顧客ロイヤルティ分析:購入頻度や金額などから、顧客生涯価値(LTV)を可視化します。優良顧客の囲い込みや休眠顧客の掘り起こしなど、マーケティングの高度化に役立ちます。 |
受注データの分析を通じて得た洞察を、商品・サービスに迅速に反映させることが、競争優位の源泉になります。
以上、5つの機能をご紹介しました。
ただし、注意点として、すべての機能が絶対不可欠なわけではありません。業種業態や商慣習、各社の運用ルールによって、必要な機能は変わってきます。
以下では、どのように受注管理システムを選べばよいのか、見ていきましょう。
3. 受注管理システムの選定ポイント
続いて、受注管理システムを選ぶうえでのポイントを解説します。自社に最適なシステムを導入するために、確認しておきましょう。
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3-1. 自社の業務フローと課題に合ったシステムを選ぶ
1つめのポイントは「自社の業務フローと課題に合ったシステムを選ぶ」です。
受注管理システムを選定する際、最も重要なのは自社の業務フローと課題に合ったシステムを選ぶことです。
業種や業態によって必要な機能は異なるため、まずは自社の業務プロセスを可視化し、そこに存在する課題を明確にすることが大切です。
【自社の業務フローと課題の可視化に必要な観点】 ・受注から出荷までの流れの可視化:受注チャネル・商品特性・在庫管理方式など、自社の受注から出荷までの一連の流れを整理し、非効率な部分や改善点を洗い出します。 ・関連部門との情報連携の把握:受注処理に関わる部門間の情報フローを可視化し、情報連携の課題がどこにあるか、明確にします。 ・課題の定量化と優先順位付け:受注処理における課題を定量的に把握し、業務効率化や売上拡大への影響度合いにもとに優先順位を付けます。 |
このように自社の業務フローと課題を可視化したら、それらに最適なシステムを比較検討しましょう。
過剰な機能は、導入コストの増大や操作性の低下を招く恐れがあります。不要な機能は削ぎ落とし、必要十分な機能に絞り込むことを目指しましょう。
3-2. 操作性とユーザビリティを重視する
2つめのポイントは「操作性とユーザビリティを重視する」です。
受注管理システムは、社内の多くの従業員が使用するシステムです。かならずしもITリテラシーの高くない従業員でも、直感的に操作できるシステムを選ぶことが重要です。
【操作性とユーザビリティの評価ポイント】 ・直感的な画面設計:メニュー構成や画面レイアウトがシンプルでわかりやすいか、確認します。アイコンやボタンの配置が適切で、ユーザーを迷わせないことが重要です。 ・入力作業の効率性:受注入力の際、入力補完機能や過去データの複製機能などにより、手間を最小限に抑えられるか、確認します。 ・レスポンスの速さと安定性:画面遷移や処理速度が速く、ストレスを感じさせないか、確認します。同時アクセス時の安定稼働についても、確認しましょう。 |
実際の利用シーンを想定したテストを行い、ユーザー目線での使いやすさを評価することが大切です。デモ環境やトライアルプランを利用し、現場の担当者の意見を積極的に取り入れましょう。
3-3. カスタマイズ性と拡張性を確認する
3つめのポイントは「カスタマイズ性と拡張性を確認する」です。
ビジネス環境の変化は常に起こり得るものです。受注管理システムも、そうした変化に柔軟に対応できる必要があります。
【カスタマイズ性と拡張性のチェックポイント】 ・画面のレイアウトやワークフローの柔軟性:自社の業務フローに合わせて、画面レイアウトやワークフローを柔軟に変更できるか、確認します。プログラミング知識なしで設定変更ができることが理想です。 ・ユーザー数やデータ量の拡張性:ユーザー数やデータ量の増加に柔軟に対応できるか、確認します。ライセンス体系の柔軟性や、サーバーリソースの拡張性に優れていることが必要です。 |
将来の業務変更や機能拡張を見据え、カスタマイズ性と拡張性の高いシステムを選ぶことが、ポイントとなります。
3-4. 他システムとの連携機能を確認する
4つめのポイントは「他システムとの連携機能を確認する」です。
受注管理は、在庫管理・生産管理・会計管理など、ほかの業務プロセスと密接に関連しています。
受注管理システムが、関連システムとスムーズにデータ連携できることは、業務効率化と情報の一元管理に欠かせない要件です。
【他システムとの連携で確認すべき点】 ・連携可能な業務システムの範囲:自社の基幹業務システムとの連携実績や対応可否を確認します。在庫管理・生産管理・会計・CRMなど、連携を想定する業務領域をカバーしている必要があります。 ・連携の即時性と整合性:データ連携がリアルタイムで行われ、正確性が確保されているかを確認します。とくに、在庫引当や出荷指示など、即時性が求められる処理において、確実なデータ連携ができるか、入念にチェックしましょう。 ・連携インターフェースのオープン性:連携インターフェースが、APIなどの汎用性のある標準規格に準拠しているか、確認します。独自仕様は、連携コストの増大や、将来の変更の困難さにつながります。 |
連携テストや運用設計には、関連部門の協力が欠かせません。社内全体で、入念に検討することが重要です。
3-5. サポート体制とセキュリティ対策を確認する
5つめのポイントは「サポート体制とセキュリティ対策を確認する」です。
受注管理システムは、自社の基幹業務を支える非常に重要なシステムです。
万一のトラブルやセキュリティ事故に備え、ベンダーのサポート体制とセキュリティ対策の水準を見極めることが欠かせません。
【ベンダーのサポート体制チェックリスト】 ・サポート時間帯とチャネルの充実度:自社の業務時間帯をカバーするサポート時間と、電話・メール・チャットなど必要な問い合わせチャネルが用意されているか、確認します。 ・ナレッジベースの充実度:FAQ・マニュアル・過去の問い合わせ事例など、必要な情報が整理されて蓄積されていることも重要です。 ・データ保護の強靭性:自然災害や人的ミスによるデータ消失を防ぐため、バックアップ体制と復旧手順が整備されているか、重要データの暗号化などにより機密性が確保されているか、確認します。 |
ビジネスの生命線を安心して預けられる、サポート体制とセキュリティ対策を備えたシステムを選定しましょう。
3-6. 導入コストとランニングコストを比較検討する
6つめのポイントは「導入コストとランニングコストを比較検討する」です。
受注管理システムの導入は、中長期的な投資意思決定です。初期の導入コストだけでなく、ランニングコストも含めたトータルコストを比較検討することが重要です。
【コスト比較の観点】 ・初期費用と月額費用の内訳:ライセンス費用・カスタマイズ費用・データ移行費用など、初期費用の内訳を詳細に確認します。また、月額利用料金の料金体系(ユーザー数課金、処理件数課金など)を比較検討します。 ・ランニングコストの見通し:バージョンアップ費用・サポート費用・インフラ費用など、運用段階で発生する費用を見積もります。 ・コスト削減効果の試算:システム導入による業務効率化や、販売機会ロス防止などの効果を定量的に試算します。中長期的な視点で、コスト削減効果とのバランスを評価することが肝要です。 |
コストと効果のバランスを見極め、最適なシステムを選択しましょう。
3-7. ベンダーの実績と安定性を確認する
7つめのポイントは「ベンダーの実績と安定性を確認する」です。
受注管理システムは、長期的に使用するものです。ベンダーの実績と安定性は、システムの継続的な品質向上やサポートに影響します。
【ベンダー評価のポイント】 ・導入実績の評価:自社と同業種や同規模の企業への導入実績があるかを確認します。自社が抱えている課題の解決事例のあるベンダーや、類似ケースでの導入事例が多いベンダーが望ましいでしょう。 ・製品ロードマップ(製品の将来的な開発計画)の明確さ:製品の開発方針や将来計画が明確に示されているかを確認します。自社のビジネス戦略と製品ロードマップの整合性を評価することも重要です。 ・経営基盤の安定性:ベンダー企業の業歴や財務状況などを確認します。長期的に安定したサービス提供が期待できる、経営基盤のしっかりしたベンダーを選ぶことが大切です。 |
長期的なパートナーとしてふさわしいベンダーを見極め、信頼に足るシステム選定を心がけましょう。
以上、7つの選定ポイントをご紹介しました。
以下では、具体的なシステムをご紹介します。
4. 【目的別】おすすめ受注管理システム7選
ここまでの話を踏まえつつ、目的別におすすめの受注管理システムをご紹介します。
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4-1. 商社・メーカーに最適:WONDERCART
1つめは商社・メーカーに最適な「WONDERCART」です。
「WONDERCART」は、商社やメーカーの受注業務を支援するBtoB受発注システムです。
カタログ制作データを二次活用してデータベース化するというユニークな仕組みで、BtoBの煩雑化した受注業務の改善に寄与します。
【WONDERCARTの特徴】 ・カタログ制作データを二次活用:カタログ制作時に情報整理した「商品スペック」や「商品画像」などの制作データを二次活用してヒューマンエラーを防止し、担当者の業務効率化と生産性を高めます。 ・優れた検索機能:商品情報や価格、在庫の問い合わせは、商品絞り込み検索機能で効率的に対応できます。 ・提案書や見積書の作成:提案書や見積書を作成・ダウンロードできる機能を備えているため、営業部門の業務効率も大幅に向上できます。 |
WONDERCARTは、一般的な受注管理システムとは異なり、カタログ制作データを業務改善に活用するのが特徴です。メーカーや専門商社の方には、ぜひおすすめしたいシステムです。
4-2. 中小企業におすすめ:CO-NECT
2つめは中小企業におすすめな「CO-NECT」です。
「CO-NECT」は、受発注業務のデジタル化を通じてDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するサービスです。受注を一元管理して、データ活用できる体制を構築します。
【CO-NECTの特徴】 ・デジタル受注で業務時間とミスを削減:データで簡単に受注でき、注文ステータスの共有で漏れやダブりを減らします。 ・受注から伝票作成までサポート:納品書や請求書、出荷伝票等の帳票作成から、出荷指示、分析レポートの作成まで、受注業務に必要な機能が提供されています。 ・手厚いカスタマーサポート:メールや電話に加え、チャットでのリアルタイムでの相談も可能です。 |
生産性向上に直結する課題にアプローチできるのが、「CO-NECT」ならではのメリットといえます。
4-3. 飲食・宿泊業界の業務効率化:BtoBプラットフォーム受発注
3つめは飲食・宿泊業界の業務効率化に定評のある「BtoBプラットフォーム受発注」です。
「BtoBプラットフォーム受発注」は、仕入先と販売先をつなぐ受発注業務を効率化するシステムです。
【BtoBプラットフォーム受発注の特徴】 ・取引ダウンロード機能:受注データをCSV形式でダウンロードでき、基幹システムに自動で反映します。 ・発送アップロード機能:出荷確定・売上確定情報をアップロードし、発送処理を自動化できます。 ・商品マスタアップロード機能:商品マスタへの登録、単価・単位の変更が一括でできるようになります。 |
単なる受発注業務の効率化にとどまらず、ビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する基盤として期待が高まるシステムです。
4-4. シンプルな操作性:楽楽販売
4つめはシンプルな操作性が使いやすい「楽楽販売」です。
「楽楽販売」は、販売管理システムですが、受注管理システムとして利用されることも多いツールです。
【楽楽販売の特徴】 ・項目や計算式をカスタマイズ:受注後の売上計算が複雑な場合でも、カスタマイズの柔軟性が高いため、計算の自動化が可能です。ミスの削減につながります。 ・情報の自動転記機能:受注時に、見積書や顧客情報から転記が必要なシーンでは、転記を自動化できるため、作業の手間とミスが削減されます。 ・計上処理の柔軟性:顧客によって異なる形状ルールに合わせて処理する必要がある場合でも、任意の条件を設定できます。 |
シンプルさを追求しつつ、事業に不可欠な機能は実装されています。できるだけ管理の手間を減らした企業におすすめです。
4-5. コストを抑えたい:freee販売
5つめはコストを抑えたい方におすすめな「freee販売」です。
「freee販売」は、クラウド会計ソフト「freee」の販売管理システムです。案件管理から受発注管理、請求管理、会計への連携まで、一連の業務を一元化できます。
【freee販売の特徴】 ・見積書作成と受注処理:商品明細や単価、数量などを入力し見積書を作成できます。見積書を受注処理し、納品書を発行でき、受注情報は自動的に集計されます。 ・請求書発行と売掛管理:受注明細をもとに請求書を発行します。宛名や品目の入力補完機能で発行業務を効率化できます。発行済みの請求書と回収状況を一覧管理し、回収漏れのリスクを未然に防ぎます。 ・会計連携:受注から回収までの売上情報を、freee会計に自動連携します。月次決算や確定申告時の煩雑な集計作業を自動化できます。 |
freee会計をすでに利用している方はもちろん、利用していない場合でも、freee販売単体での利用が可能です。
4-6. 受発注のモバイル化に特化:MOS
6つめは受発注のモバイル化に特化している「MOS」です。
「MOS」は、FAXや電話による受発注業務をスマホやタブレット、PCを使ったデジタル発注へ切り替えることに主眼を置いたシステムです。
【MOSの特徴】 ・モバイル対応:iOS、Android両対応で使いやすいため、発注元(取引先)に電話やFAXから切り替えてもらいやすい点が特徴です。 ・カスタマイズ可能:システムパッケージではあるものの、業種業態や商文化による運用ルールに合わせて柔軟にカスタマイズできます。 ・他業種・他業界に対応:医療、福祉、建設、建材、スポーツ用品、エネルギー業界など、多くの業界で運用実績があります。 |
MOSは、自社の業務フローに合わせて柔軟にチューニングできるのが強みです。大規模案件にも対応できる導入支援体制の充実ぶりにも定評があります。
4-7. EC事業者の業務最適化:ネクストエンジン
7つめはEC事業者の業務最適化に適している「ネクストエンジン」です。
「ネクスエンジン」は、ネットショップ向けの受注・在庫・出荷管理システムです。複数のECモールをまたいだ一元管理を得意とし、フルフィルメント(受注から配送までの一連の物流プロセス)の自動化機能も充実しています。
【ネクストエンジンの特徴】 ・モール横断管理と倉庫連携:楽天、Yahoo!、Amazonなど大手モールの受注を一元管理します。提携倉庫との在庫連携によりWeb上での一元管理が可能です。 ・各メールを自動送信:サンクスメール、発注連絡メール、フォローメールを自動送信できます。 ・発注自動計算:商品ごとに発注しきい値やアラートメール、発注ロットの設定が可能です。 |
基本料金 + 従量課金のシンプルな料金体系おため、スタートアップの成長段階に合わせた柔軟な活用にも適しています。
5. まとめ
本記事では「受注管理システム」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
まず、受注管理システムの基礎知識として、以下を解説しました。
・受注管理は顧客からの注文受付から商品出荷までの一連のプロセスを指す ・受注管理システムは業務効率の改善、ミスの防止、顧客満足度の向上などのメリットをもたらす ・受注管理システムは情報の一元管理、人的ミスの防止、顧客対応の迅速化、業務の標準化、データ分析の高度化を実現する |
受注管理システムで何ができる?主要な5つの機能として、以下を解説しました。
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受注管理システムの選定ポイントは、以下のとおりです。
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おすすめ受注管理システムとして、以下をご紹介しました。
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受注管理システムは、業務効率化のために欠かせない存在です。自社の業務に最適なシステムを選定し、効果的な活用を進めていただければ幸いです。
#受注管理システム
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