棚卸しのミスを極限まで減らす7の対策と事前予防策を解説

「どうして棚卸しでいつもミスばかり出るんだろう」
「棚卸しのミスがをなくすにはどうしたらいいの」

棚卸しは、かなりの時間や手間がかかる上、ミスが連発するとうんざりしますよね。

棚おろしのミスを防ぐには、ルールをしっかりと決めて、それを各自が実行することが重要です。

次の4つのカウントルールを実践することで、棚卸しのミスをなくすことができます。

このルール通りに、しっかりとカウントすることで、正確な棚卸しを行うことができます。

さらに、棚卸しの約1ヶ月前からコツコツ準備をすることで、当日はスムーズにカウントすることができるでしょう。

この記事では、棚卸しのミスを防ぐためのルールづくりから、カウントミス対策までを、わかりやすく解説していきます。

この記事でわかること

・棚卸しのミスをなくす対策4STEPを徹底解説
・棚卸し実施前にミスを防ぐ対策を詳しく説明

この記事を読めば、「もれなく、ダブりなく、正確に」、さらに「素早く」棚卸しができるようになります。

ぜひ最後までお読みください。

1. 棚卸しミス対策(1)棚卸しのカウントルールを決める

棚卸しのミスを防ぐには、まずは棚卸しのカウントルールを決めることが重要です。

担当者それぞれのカウント方法が異なると、小さな誤差が生まれ、積み重ねって大きな差異へとつながるからです。

担当者の変更や、アルバイトが行う場合など、誰が行っても同じ用なカウントが行えるように、しっかりとルールを決めておきましょう。

次のことを徹底することで、カウントのミスを最小限に抑えることができます。

それぞれ詳しく解説していきましょう。

1-1. 棚卸し用の用紙を統一する

最初に行うのは、棚卸し用の表(棚卸表)を統一することです。

棚卸しはこの用紙が基本となるため、漏れや抜けがないように、統一したものを作成しましょう。

記入の統一性がない場合、パソコンに数量を入力する際の読み取りミスの原因になります。

【棚卸し表の例】

棚卸表には、品名や数量だけではなく、次の項目も必ず入れましょう。

実施者①
実施者②
入力者
確認者

担当者が押印し、誰が担当したのかを明確にする

エリア

だれがどこを担当していたかを明確にする

これは、ミスが起きた際に、原因をすばやく把握するために大切です。

詳しくは4.棚卸しミス対策(4)ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰がいつ作業をしたか記録する」で解説します。

1-2. 在庫の数え方を統一する

次に、在庫の数え方を統一しましょう。

統一することで、棚の奥にある商品などを見落とすなどの、カウントミスがなくなります。また、同じ箱に違う品物が混入している場合も、発見しやすくなります。

たとえば、次のようなルールを決めておきます。

【在庫の数え方ルールの例】

・かならず箱や段ボールを開けて、中身を見てカウントする
・箱の奥や下まで確認する

特に、新品だと思い込んで箱ごとカウントし、後で開封済みであることが発覚するケースも多いので、必ず開封して確認することが必要です。

1-3. 数字・アルファベットの書き方を統一する

棚卸表に記入する数字や、型式などのアルファベットの書き方を統一しましょう。

次のような数字、またはアルファベットは、読み間違いが多く、ミスの原因になります。

【間違いやすい数字・アルファベット】

人によって書き方がバラバラである場合、パソコンに入力する時に読み取りミスが起こりやすくなります。また、数字で統一するのか、「正」を利用するのかなども統一しておきましょう。

2. 棚卸しミス対策(2)棚卸しのカウント時は「2人1組」で「同じ方向から」数える

では実際に、棚卸しのカウントについて見ていきましょう。

ミスの大半はカウントミスなので、ポイントは次になります。

それぞれ解説していきましょう。

2-1. 2人1組で実施しないと記載漏れが起こる

在庫のカウントは、2人1組で実施して、棚卸表への記載漏れを防ぎます。

「ダブルチェック」や「2見(けん)」といわれるもので、違う目線でチェックし直すことで、漏れやダブりを防ぎます。

同じ品物を、声をかけ合ってチェックするのも有効です。

2-2. 数える方向を揃えないとカウントミスが起こる

数える方向を揃えないと、カウントミスが起こります。

揃えておかないと、品物が少ない棚から数えてしまうなど、どこから数えたのかわからなくなる可能性があるためです。

そのため、在庫がどのような置かれ方をしていても、どこからカウントするべきかを決めておきましょう。

ミスを最小限に抑えるため、2人でカウントすることをおすすめします。

「一人は上から順に、右からカウント」「もう一人は下から順に、左からカウント」と、数える方向を逆にすると、ミスが少なくなります。

【数える方向の例】

3. 棚卸しミス対策(3)入力後の集計確認は「2人1組で声に出して行う」

品物のカウントが終了したら、ひとまずパソコンへの入力を行い、集計します。

出力した伝票の確認作業は、必ず「2人1組で声に出して行う」ことを徹底しましょう。

「思い込み」や「勘違い」によるミスが起こりにくくなる上、聴覚を使うことで、確認の精度があがります。

たとえば、出力した伝票を「確認するAさん」と、「棚卸表をチェックするBさん」に別れて、次のように行います。

【声出し確認の例】

ミスを発見したら、カウントミスなのか、入力ミスなのか、速やかに調べて訂正しましょう。

4. 棚卸しミス対策(4)ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰がいつ作業をしたか記録する」

ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰が」「いつ作業」をしたか記録することを徹底しましょう。

ミスの原因となる作業を担当した人がすぐに分かるため、原因を突き止めて、すぐに改善に活かすことができるためです。

1-1.棚卸し用の用紙を統一するで解説した「棚卸表」には、担当者が分かるように担当の押印と日付の記入を徹底しましょう。

【棚卸表に必ず記録するべき項目の例】

・棚卸しの実施日
・カウントしたエリア
・カウントした人(実施者①)
・2回目にカウントした人(実施者②)
・パソコンに入力した人(入力者)
・出力した伝票を声出し確認した人(確認者)

特に、担当者は、作業ごとに分けて押印します。きっちりと、明確に氏名が分かるように徹底させましょう。 

【重要】棚卸しのミスは迅速に報告させよう

棚卸しのミスは、迅速に報告させるようにしましょう。

すぐに対応をすることで、トラブルを最小限に抑えることができます。

また、ミスを報告しやすい雰囲気作りも大切です。ミスを責め立ててしまうと、言い出せなくなり、あとから取り返しのつかないことにもなりかねません。

原因解明は必要ですが、まずはミスを正すことに注力することが大切です。

5. 棚卸し実施前にミスを防止するコツ3つ

これまでお伝えしてきたことを実施することで、「漏れなく」「ダブりなく」「正確に」、棚卸しができるようになります。

とはいえ、どんなに気をつけていても、ミスは起きてしまうものです。

ミスが起きてしまうと、ミスの原因究明や、対策に時間を取られてしまいます。最悪の場合、責任の追求などで、スタッフ間に軋轢が生まれるきっかけにもなりかねません。

そこで、棚卸しをする前から、ミスを防止する対策を立てて起きましょう。

それぞれ解説していきます。

5-1. 棚卸しの頻度を上げる

まず、棚卸しの頻度を上げることで、ミスが起きにくくなります。

こまめに行うことで、帳簿上の在庫と、実際の在庫との差が、大きく開く前に確認できるためです。

たとえば、棚卸しを年に1回実施している場合、ミスが見つかったら、何ヶ月も遡って原因を究明しなければなりません。

実際の棚卸しは、「期首(年度初め)」と「期末(年度末)」の年2回行われる会社が一般的です。

より正確な管理を目指すなら、四半期ごとなど、こまめに行うことをおすすめします。

5-2. 棚卸しまでの1ヶ月間で動きにくい在庫を事前カウントする

棚卸し当日までの1ヶ月間で、動きにくい在庫を事前カウントしましょう。

当日のカウント作業を短縮できるため、スタッフの集中力も継続しやすくなり、カウントミスが少なくなります。

たとえば、平日の時間があるときにカウントし、数、日にち、担当者を明記した紙を、箱に貼り付けて管理しておきます。

万が一、そこから品物が出庫した場合は、その都度訂正します。

【数、日にち、担当者をしっかり明記】

ただし、棚卸しまでの時間が大きく空いてしまうと、管理がずさんになる場合があります。棚卸し当日までの1ヶ月間で行うことをおすすめします。

5-3. 品物の位置を決めて倉庫マップを作成する

管理している在庫の位置を、明確に決めておくことで、カウントミスが減ります。

在庫の位置があいまいになると、同じ品物が分散してしまい、記入ミスやカウント漏れが起きやすくなるためです。

【カウントミスを防ぐための在庫の位置の決め方】

・品物の種類や型式ごとに棚に配置し、紙に表示
・出荷頻度の高い商品を取り出しやすい場所に配置
・作業しやすい導線の確保

 

【品物の種類や型式ごとに棚を配置した例】

また、カウントしやすいように在庫の位置を決めて、さらに「倉庫マップ」を作成して、見える位置に貼っておきましょう。

【分かりやすい倉庫マップを作成】

普段から在庫の管理や整理がしやすくなるため、在庫がバラバラにならず、カウントミスが起きにくくなります。

6. 棚卸しのミスを防ぐにはエクセル管理からの脱却をしよう

これをお読みになっている方の中には、在庫の管理や棚卸しをエクセル(Excel)で管理している方も多いかもしれません。

しかし、棚卸しのミスを防ぐには、エクセルからの脱却が必要です。

エクセルは、あくまでも「表計算ソフト」なので、在庫管理には向いていないためです。

手入力が多いため入力ミスを誘発しやすく、上書きによるデータ改変も簡単にできてしまいます。

このような課題を解決するには、専用の「在庫管理システム」を利用することをおすすめします。

システムを利用することで、棚卸しのミスを最小限に抑えることが可能になります。

【主な在庫管理システムのメリット】

・在庫にICタグやバーコードをつけて、パソコン上で在庫管理ができる
・スキャナーを利用して在庫状況を確認できる
・ハンディリーダーで在庫をパソコンに送信できる
・複数拠点での在庫を一括管理できる

このような在庫管理システムを利用することで、棚卸しの効率化が可能になります。

在庫が複数拠点ある場合も管理が楽になり、ヒューマンエラーによるカウントミスも少なくなります。

棚卸しのミスが絶えない、手間も時間もかかるとお悩みの方は、導入を見当してみてはいかがでしょうか。

BtoB受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」で棚卸しのミスを防げる

BtoB受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」を導入することで、棚卸しが効率化し、ミスを最小限に抑えることが可能になります。

正確な在庫状況を、リアルタイムで確認できるため、在庫の差異をすぐに発見することができるためです。

WONDERCARTは、注文管理や在庫管理などの対応をオンラインで一元化。従来のFAXや電話といったアナログ対応による誤発注やミスを極端に削減し、手動での在庫数の更新作業が不要になります。

ヒューマンエラーが起こりやすいエクセル管理と異なり、より正確な在庫の把握が可能になるのです。

「棚卸しのミスがどうしても減らない…」とお悩みの方は、ぜひご検討ください。

7. まとめ

いかがでしたでしょうか。

棚卸しのルール作りや、ミスへの対策がおわかりになったのではないでしょうか。

ここで、この記事の振り返りを行いましょう。

◯棚卸しの4つのミス対策

  1. 棚卸しのカウントルールを決める
  2. 棚卸しのカウント時は「2人1組」で「同じ方向から」数える
  3. 入力後の集計確認は「2人1組」で「声に出して」行う
  4. ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰がいつ作業をしたか」記録する

 

◯棚卸し実施前にミスを防止するコツ3つ

・棚卸しの頻度を上げる
・棚卸しまでの1ヶ月間で動きにくい在庫を事前カウントする
・品物の位置を決めておく

どうしても、棚卸しのミスが減らない場合は、エクセル管理から脱却して「在庫管理システム」の導入を考えましょう。

ミスがなくなり、効率よく、素早く棚卸しができることを願っています。

 

#棚卸し #ミス

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