「どうして棚卸しでいつもミスばかり出るんだろう」
「棚卸しのミスがをなくすにはどうしたらいいの」
棚卸しは、かなりの時間や手間がかかる上、ミスが連発するとうんざりしますよね。
棚おろしのミスを防ぐには、ルールをしっかりと決めて、それを各自が実行することが重要です。
次の4つのカウントルールを実践することで、棚卸しのミスをなくすことができます。
このルール通りに、しっかりとカウントすることで、正確な棚卸しを行うことができます。
さらに、棚卸しの約1ヶ月前からコツコツ準備をすることで、当日はスムーズにカウントすることができるでしょう。
この記事では、棚卸しのミスを防ぐためのルールづくりから、カウントミス対策までを、わかりやすく解説していきます。
この記事でわかること |
・棚卸しのミスをなくす対策4STEPを徹底解説 |
この記事を読めば、「もれなく、ダブりなく、正確に」、さらに「素早く」棚卸しができるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
目次
1. 棚卸しミス対策(1)棚卸しのカウントルールを決める
棚卸しのミスを防ぐには、まずは棚卸しのカウントルールを決めることが重要です。
担当者それぞれのカウント方法が異なると、小さな誤差が生まれ、積み重ねって大きな差異へとつながるからです。
担当者の変更や、アルバイトが行う場合など、誰が行っても同じ用なカウントが行えるように、しっかりとルールを決めておきましょう。
次のことを徹底することで、カウントのミスを最小限に抑えることができます。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
1-1. 棚卸し用の用紙を統一する
最初に行うのは、棚卸し用の表(棚卸表)を統一することです。
棚卸しはこの用紙が基本となるため、漏れや抜けがないように、統一したものを作成しましょう。
記入の統一性がない場合、パソコンに数量を入力する際の読み取りミスの原因になります。
【棚卸し表の例】
棚卸表には、品名や数量だけではなく、次の項目も必ず入れましょう。
実施者① | 担当者が押印し、誰が担当したのかを明確にする |
エリア | だれがどこを担当していたかを明確にする |
これは、ミスが起きた際に、原因をすばやく把握するために大切です。
詳しくは4.棚卸しミス対策(4)ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰がいつ作業をしたか記録する」で解説します。
1-2. 在庫の数え方を統一する
次に、在庫の数え方を統一しましょう。
統一することで、棚の奥にある商品などを見落とすなどの、カウントミスがなくなります。また、同じ箱に違う品物が混入している場合も、発見しやすくなります。
たとえば、次のようなルールを決めておきます。
【在庫の数え方ルールの例】
・かならず箱や段ボールを開けて、中身を見てカウントする |
特に、新品だと思い込んで箱ごとカウントし、後で開封済みであることが発覚するケースも多いので、必ず開封して確認することが必要です。
1-3. 数字・アルファベットの書き方を統一する
棚卸表に記入する数字や、型式などのアルファベットの書き方を統一しましょう。
次のような数字、またはアルファベットは、読み間違いが多く、ミスの原因になります。
【間違いやすい数字・アルファベット】
人によって書き方がバラバラである場合、パソコンに入力する時に読み取りミスが起こりやすくなります。また、数字で統一するのか、「正」を利用するのかなども統一しておきましょう。
2. 棚卸しミス対策(2)棚卸しのカウント時は「2人1組」で「同じ方向から」数える
では実際に、棚卸しのカウントについて見ていきましょう。
ミスの大半はカウントミスなので、ポイントは次になります。
それぞれ解説していきましょう。
2-1. 2人1組で実施しないと記載漏れが起こる
在庫のカウントは、2人1組で実施して、棚卸表への記載漏れを防ぎます。
「ダブルチェック」や「2見(けん)」といわれるもので、違う目線でチェックし直すことで、漏れやダブりを防ぎます。
同じ品物を、声をかけ合ってチェックするのも有効です。
2-2. 数える方向を揃えないとカウントミスが起こる
数える方向を揃えないと、カウントミスが起こります。
揃えておかないと、品物が少ない棚から数えてしまうなど、どこから数えたのかわからなくなる可能性があるためです。
そのため、在庫がどのような置かれ方をしていても、どこからカウントするべきかを決めておきましょう。
ミスを最小限に抑えるため、2人でカウントすることをおすすめします。
「一人は上から順に、右からカウント」「もう一人は下から順に、左からカウント」と、数える方向を逆にすると、ミスが少なくなります。
【数える方向の例】
3. 棚卸しミス対策(3)入力後の集計確認は「2人1組で声に出して行う」
品物のカウントが終了したら、ひとまずパソコンへの入力を行い、集計します。
出力した伝票の確認作業は、必ず「2人1組で声に出して行う」ことを徹底しましょう。
「思い込み」や「勘違い」によるミスが起こりにくくなる上、聴覚を使うことで、確認の精度があがります。
たとえば、出力した伝票を「確認するAさん」と、「棚卸表をチェックするBさん」に別れて、次のように行います。
【声出し確認の例】
ミスを発見したら、カウントミスなのか、入力ミスなのか、速やかに調べて訂正しましょう。
4. 棚卸しミス対策(4)ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰がいつ作業をしたか記録する」
ミスが起きた原因を徹底究明するために「誰が」「いつ作業」をしたか記録することを徹底しましょう。
ミスの原因となる作業を担当した人がすぐに分かるため、原因を突き止めて、すぐに改善に活かすことができるためです。
1-1.棚卸し用の用紙を統一するで解説した「棚卸表」には、担当者が分かるように担当の押印と日付の記入を徹底しましょう。
【棚卸表に必ず記録するべき項目の例】
・棚卸しの実施日 |
特に、担当者は、作業ごとに分けて押印します。きっちりと、明確に氏名が分かるように徹底させましょう。
【重要】棚卸しのミスは迅速に報告させよう |
棚卸しのミスは、迅速に報告させるようにしましょう。 すぐに対応をすることで、トラブルを最小限に抑えることができます。 また、ミスを報告しやすい雰囲気作りも大切です。ミスを責め立ててしまうと、言い出せなくなり、あとから取り返しのつかないことにもなりかねません。 原因解明は必要ですが、まずはミスを正すことに注力することが大切です。 |
5. 棚卸し実施前にミスを防止するコツ3つ
これまでお伝えしてきたことを実施することで、「漏れなく」「ダブりなく」「正確に」、棚卸しができるようになります。
とはいえ、どんなに気をつけていても、ミスは起きてしまうものです。
ミスが起きてしまうと、ミスの原因究明や、対策に時間を取られてしまいます。最悪の場合、責任の追求などで、スタッフ間に軋轢が生まれるきっかけにもなりかねません。
そこで、棚卸しをする前から、ミスを防止する対策を立てて起きましょう。
それぞれ解説していきます。
5-1. 棚卸しの頻度を上げる
まず、棚卸しの頻度を上げることで、ミスが起きにくくなります。
こまめに行うことで、帳簿上の在庫と、実際の在庫との差が、大きく開く前に確認できるためです。
たとえば、棚卸しを年に1回実施している場合、ミスが見つかったら、何ヶ月も遡って原因を究明しなければなりません。
実際の棚卸しは、「期首(年度初め)」と「期末(年度末)」の年2回行われる会社が一般的です。
より正確な管理を目指すなら、四半期ごとなど、こまめに行うことをおすすめします。
5-2. 棚卸しまでの1ヶ月間で動きにくい在庫を事前カウントする
棚卸し当日までの1ヶ月間で、動きにくい在庫を事前カウントしましょう。
当日のカウント作業を短縮できるため、スタッフの集中力も継続しやすくなり、カウントミスが少なくなります。
たとえば、平日の時間があるときにカウントし、数、日にち、担当者を明記した紙を、箱に貼り付けて管理しておきます。
万が一、そこから品物が出庫した場合は、その都度訂正します。
【数、日にち、担当者をしっかり明記】
ただし、棚卸しまでの時間が大きく空いてしまうと、管理がずさんになる場合があります。棚卸し当日までの1ヶ月間で行うことをおすすめします。
5-3. 品物の位置を決めて倉庫マップを作成する
管理している在庫の位置を、明確に決めておくことで、カウントミスが減ります。
在庫の位置があいまいになると、同じ品物が分散してしまい、記入ミスやカウント漏れが起きやすくなるためです。
【カウントミスを防ぐための在庫の位置の決め方】
・品物の種類や型式ごとに棚に配置し、紙に表示 |
【品物の種類や型式ごとに棚を配置した例】
また、カウントしやすいように在庫の位置を決めて、さらに「倉庫マップ」を作成して、見える位置に貼っておきましょう。
【分かりやすい倉庫マップを作成】
普段から在庫の管理や整理がしやすくなるため、在庫がバラバラにならず、カウントミスが起きにくくなります。
6. 棚卸しのミスを防ぐにはエクセル管理からの脱却をしよう
これをお読みになっている方の中には、在庫の管理や棚卸しをエクセル(Excel)で管理している方も多いかもしれません。
しかし、棚卸しのミスを防ぐには、エクセルからの脱却が必要です。
エクセルは、あくまでも「表計算ソフト」なので、在庫管理には向いていないためです。
手入力が多いため入力ミスを誘発しやすく、上書きによるデータ改変も簡単にできてしまいます。
このような課題を解決するには、専用の「在庫管理システム」を利用することをおすすめします。
システムを利用することで、棚卸しのミスを最小限に抑えることが可能になります。
【主な在庫管理システムのメリット】
・在庫にICタグやバーコードをつけて、パソコン上で在庫管理ができる |
このような在庫管理システムを利用することで、棚卸しの効率化が可能になります。
在庫が複数拠点ある場合も管理が楽になり、ヒューマンエラーによるカウントミスも少なくなります。
棚卸しのミスが絶えない、手間も時間もかかるとお悩みの方は、導入を見当してみてはいかがでしょうか。
BtoB受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」で棚卸しのミスを防げる |
BtoB受発注システム「WONDERCART(ワンダーカート)」を導入することで、棚卸しが効率化し、ミスを最小限に抑えることが可能になります。 正確な在庫状況を、リアルタイムで確認できるため、在庫の差異をすぐに発見することができるためです。 WONDERCARTは、注文管理や在庫管理などの対応をオンラインで一元化。従来のFAXや電話といったアナログ対応による誤発注やミスを極端に削減し、手動での在庫数の更新作業が不要になります。 ヒューマンエラーが起こりやすいエクセル管理と異なり、より正確な在庫の把握が可能になるのです。 「棚卸しのミスがどうしても減らない…」とお悩みの方は、ぜひご検討ください。 |
7. まとめ
いかがでしたでしょうか。
棚卸しのルール作りや、ミスへの対策がおわかりになったのではないでしょうか。
ここで、この記事の振り返りを行いましょう。
◯棚卸しの4つのミス対策
|
◯棚卸し実施前にミスを防止するコツ3つ
・棚卸しの頻度を上げる |
どうしても、棚卸しのミスが減らない場合は、エクセル管理から脱却して「在庫管理システム」の導入を考えましょう。
ミスがなくなり、効率よく、素早く棚卸しができることを願っています。
#棚卸し #ミス
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