展示会に出展する目的は大きく3つ|目的別の成功事例も解説

「展示会に出展する目的って何?」
「費用も安くないのに、なぜ他の企業は展示会に出展しているの?意味はあるの?」

こんな疑問はありませんか?

展示会は費用や人的負担などのコストがかかるため、本当に成果が出せるのか気になると思います。

結論からいうと、展示会に出展する目的は以下の3つです。

目的を知ることで、企業が展示会に出展する意味が分かり、自社が展示会に出展するかどうか判断するための材料を手に入れることが可能です。

自社にとって、展示会に出展する意味があるのか理解するためにも、出展目的を明確に知っておきましょう。

本記事では、展示会に出展することによって実際に成果があるのか理解を深めるために、展示会出展の目的別に沿った成功事例もご紹介します。

さらに、目的からわかる、展示会出展で成果を上げるためのポイントも合わせて解説します。

本記事でわかること

  • 企業が展示会に出展する目的がわかる
  • 目的別に沿った展示会出展の成功事例がわかる
  • 展示会出展は目的を明確にすることが重要だとわかる
  • 展示会出展で成果を上げるための要件がわかる

読み終わるころには、展示会出展の目的や意味がわかり、出展すべきかどうか判断することができるようになるはずです。

最後までじっくりとご覧になってくださいね。

1. 企業が展示会に出展する目的3つ

冒頭でも述べた通り、展示会に出展する目的を知ることで、展示会に出展する意味が分かり、自社が展示会に出展するのかどうか判断するための材料を手に入れることができます。

企業が展示会に出展する目的は大きく分けると以下の3つです。

どういった目的で展示会に出展するのか、順番に確認していきましょう。

1-1. 新規の営業案件を獲得する

展示会に出展する大きな目的の1つは、新規の営業案件を獲得することです。

展示会は、1日~3日に1万人以上の方が来場します。多くの来場者にアピールすることができるため、商談につなげることができる場です。

新規の営業案件獲得は、細かく分けると2つのパターンがあります。

  • 将来受注の可能性がある見込み顧客を獲得する『リード獲得型』
  • 展示会の場で成約につなげる『商談直結型』

①将来受注の可能性がある見込み顧客を獲得する『リード獲得型』
1つ目のパターンは、将来受注の可能性がある見込み顧客を獲得する『リード獲得型』を目的とした出展です。

展示会には、さまざまな業種の方が来場しますが、特定のテーマが決められています。そのテーマに興味・関心がある方が来場するため、自社の製品にも興味を持ってくれる可能性が高いです。

自社に興味を持ってくれた来場者との名刺交換やアンケートなどによって、見込み顧客の情報を取得できます。

展示会の規模にもよりますが、一度に500枚から1000枚以上もの名刺の獲得が可能です。名刺交換をして、展示会後にアプローチを続けることで、将来的に商談や受注につなげていきます。

展示会で得た新しい接点を活かして、商談や受注を獲得するためのきっかけづくりを目的としています。

②展示会の場で成約につなげる『商談直結型』
2つ目のパターンは、展示会の場で成約につなげる『商談直結型』を目的とした出展です。

展示会のブースで来場者に自社製品をアピールし、展示会のブースで商談や見積もりを実施することで、受注につなげます。もしくは、後日の連絡で営業に引き渡すといった流れを行います。

しかし、展示会の場で商談が生まれることは難しいです。

なぜなら、展示会出展の来場者の目的の8割ほどは、情報収集や市場調査といわれているからです。

当日商談につながらなかったとしても、営業担当が後日アポイントを獲得し商談を成立することもあります。

商談や受注につなげるためには、展示会後にお礼メールなどのフォロー施策を実施していく必要があります。

1-2. 企業や製品の認知度を高める

展示会では、企業や自社製品の認知度を高める目的もあります。

展示会の規模にもよりますが、数千人~1万人以上の来場者が訪れます。来場者の8割ほどは、展示会で、情報収集や市場調査を目的として訪れます。

さまざまな情報収集を目的とした来場者に、自社の商品やサービスを知ってもらうきっかけにすることが可能です。

たとえ自社のブースに来てもらえなかった方も、ブースやパンフレット、マップなどで会社名や商品・サービス名を目にしています。

名前を覚えて認知してもらうことで、今後の新規開拓の営業活動がしやすくなります。

また主催者が展示会を盛り上げるために、業界紙への出稿や新聞、雑誌、テレビの取材といったプロモーションを行うことがあります。

新商品やサービスを立ち上げた時、まだ知名度の高くない企業の露出の場として活用することができます。

1-3. 既存顧客との関係性を向上させる

展示会には、既存顧客との関係性を向上させるために出展する目的もあります。

あらかじめ、メールやDMなどで告知をし、入場券などの招待状を送付するなどして足を運んでもらいます。

例えば、

  • 今抱えている課題に沿った新しい製品を紹介できる
  • 製品の改善してほしいところを聞く

ということが行えます。

展示会の場で直接じっくりとコミュニケーションを取ることで既存顧客の課題やニーズなどに寄り添い、課題解決を提案することができます。

その結果、自然な流れで課題を解決できる新製品の紹介をしたり、製品の契約更新を進めたりすることができます。

2. 【目的別】展示会出展の成功事例

前章で、企業が展示会に出展する目的について理解できたと思います。

しかし、実際に展示会に出展することで、目的を達成できるのかどうか気になる所ですよね。この章では、展示会に出展することによって、実際に成果があるのか理解を深めるために、目的別の成功事例をご紹介します。

  • 出展した展示会名
  • 主な出展目的
  • 展示商品
  • 工夫したところ
  • 成果

などの項目を見ていきましょう。

2-1. 「新規の営業案件を獲得する」目的の成功事例

株式会社メディアドゥ
出展した展示会名『第2回 AI・人工知能EXPO』
ディープラーニング、エッジAI、画像認証など最新のAI技術が一度に終結する日本最大級の展示会
主な出展目的新規の案件を獲得
展示商品音声自動文字起こし・AI要約サービス(現:Smart書記)
工夫したところ

事前に展示会の視察を重ねて人の流れを観察
・人通りが最も多い位置にプレゼンエリアを作り興味を持ってもらう

成果

・3日間で1800枚以上の名刺を獲得
・具体的な商談の獲得に成功した

株式会社メディアドゥは、当時徳島県と実証実験を始めようとした新製品「音声自動文字起こし・AI要約サービス(現:Smart書記)」を展示会に出展しました。

「新規の案件を獲得する」目的のため、同じテーマであるAIや人工知能などの最新技術が集結する、『第2回 AI・人工知能EXPO』に出展しています。

新規案件の獲得を達成するために、事前に展示会の視察を重ねて人の流れを徹底的に観察しました。そのうえでメディアドゥのブースは、人の流れが最も多い通路側の位置でプレゼンを行い、興味を持ってもらう作戦を実施。

興味を持った方に、奥に設置した展示エリアに誘導し、デモを体験してもらう仕組みを作りました。

インパクトを出すためにも、ブース上部にモニターを設置。内側・外側のどちらからでも、モニターが見えるため、たくさんの方がデモを閲覧でき興味を引くことに成功しました。

その結果、3日間で1800枚以上の名刺を獲得。その後の具体的な商談にもつながっています。

参考:株式会社メディアドゥ『<インタビュー>展示会プロジェクトを成功させた若手ふたり。苦労と努力の日々を振り返って』

2-2. 「企業や製品の認知度を高める」目的の成功事例

e-dash株式会社
出展した展示会『脱炭素経営EXPO』
ゼロカーボンコンサル、GHG排出量見える化、コーポレートPPA、省エネソリューションなど脱炭素を解決するための製品・サービスを出展している展示会
主な出展目的e-dashの認知拡大
展示商品CO2排出量可視化のクラウドサービス「e-dash」
新サービス「e-dash Carbon Offset」
工夫したところ

・e-dashのロゴ入りのTシャツを着用し企業名を積極的にPR
・ゲストを読んで脱炭素への取り組みや課題などリアルな声・事例が聞けるトークセッションを実施
・導入しているユーザー企業のインタビューや導入事例を掲載

成果

・3日間の展示会でチラシ3000枚を最終日の途中で配り終えた
・多くの来場者がブースに訪れた

株式会社e-dashは、CO2排出量可視化できるクラウドサービス「e-dash」や新サービスである「e-dash Carbon Offset」を展示会に出展しました。

出展目的は「e-dashの認知拡大」です。温室効果ガスの排出を減らす取り組みを行いたい企業に知ってもらうために、同じテーマである『脱炭素経営EXPO』に出展しました。

企業を知ってもらうために、メンバー全員がe-dashのロゴ入りのオリジナルTシャツを着て、ブースの前を通りかかる来場者にPR

また、e-dashでは初の試みとなる、トークセッションを実施。みずほフィナンシャルグループをゲストに迎えて、トークセッションを行いました。

脱炭素への取り組み方や背景、役割、課題などをインタビューしています。リアルな生の声を聞けるため、多くの方が足を止めて聞いてくれました。多数の来場者にサービスを知ってもらうきっかけとなりました。

さらに、来場者にe-dashを知ってもらうために、実際に導入しているユーザー企業のインタビューや導入事例を展示。サービスをより具体的にイメージしてもらう工夫を行いました。

その結果、3日間の展示会で、用意していたチラシ3000枚を最終日の途中で配り終えることができ、多くの来場者に認知を広げられています。

参考:株式会社e-dash『【EXPO出展レポート】初参加メンバーも大活躍!感じた脱炭素の認知拡大と手ごたえ』

2-3. 「既存顧客との関係性を向上させる」目的の成功事例

常磐精工株式会社
出展した展示会『JAPAN SHOP』
商空間デザイン・ディスプレイ、転倒什器、インテリア、サイン、転倒POPなど店舗向け各種サービスを紹介する国内最大級の店舗総合見本市
主な出展目的既存顧客に新商品をPRする目的
展示商品新商品キッチンカー向けの「コンパクトサイン(メニュー看板)」
工夫したところあらかじめ既存顧客にメルマガやDMで案内を送付
成果既存顧客が50社ほど来場し、新商品のPRにつながった

常磐精工株式会社は、商業施設などの入口に設置される看板やディスプレイツールの製造・販売、感染症対策のパーテーションなどを手がけている企業です。

今回の展示会では、新型コロナウイルスにより需要が増えているキッチンカー向けの新商品「コンパクトサイン(キッチンカー向けのメニュー看板)」を展示。

ディスプレイツールが多く集まる『JAPAN SHOP』に出展しました。

新規顧客の獲得や自社製品の認知拡大も目的としていますが、来場者が少ないことを見越して「既存顧客に新商品をPRする」目的に注力を割いています。

既存顧客に新商品をアピールするために、事前にメルマガやDMで案内を送付。関東圏の既存顧客を中心に、50社ほど来場し、新商品のPRに成功しました。

参考:ツギノジダイ『JAPAN SHOPとは 展示会に出た常磐精工は既存顧客にもアプローチ』
参考:常磐精工株式会社

3. 展示会に出展するなら目的を明確にすることが重要

ここまで、展示会に出展する目的や、企業が展示会に出展して成功事例をご紹介してきました。

ここで必ず押さえてほしいことは、展示会出展の目的を明確にしなければならないということです。

2.【目的別】展示会出展の成功事例」でご紹介した通り、目的によって工夫する点や打つべき対策が変わります。もちろん、それに伴って達成できた成果も異なります。

例えば前章の例でいうと、目的によって以下のようにそれぞれの工夫や対策をし、それに伴う成果を上げています。

【展示会出展の目的別】工夫・施策とそれに伴う成果
①新規の営業案件の獲得

【工夫や施策】
・事前に展示会の視察を重ねて人の流れを観察
・人通りが最も多い位置にプレゼンエリアを作る

【成果】
・3日間で1800枚以上の名刺を獲得
・具体的な商談の獲得に成功した

②企業や製品の認知を高める

【工夫や施策】
・企業ロゴ入りのTシャツを着用し企業名をPR
・ゲストを呼んでリアルな声・事例が聴けるトークセッションを実施
・導入ユーザー企業のインタビュー・導入事例を掲載

【成果】
・3日間の展示会で3000枚のチラシを最終日の途中で配り終えた
・多くの来場者がブースに訪れた

③既存顧客との関係性を向上させる

【工夫や施策】
・事前に既存顧客にメルマガやDMで案内を送付

【成果】
・既存顧客が50社ほど来場し、新商品のPRにつながった

もし、上記のように目的が明確に定まっていなかったとしたら、チーム1人ひとりの認識がズレてしまうため、第2章で上がったような具体的な施策案が出てきません。

そうなってしまうと、商談や認知拡大など展示会の効果を得られずに、ただ予算を消化するだけの出展となってしまいます。

そうならないためにも、展示会の出展を考えるのであれば、どういう目的を持つのか明確にすることから始めましょう。

4. 【目的からわかる】展示会出展で成果を上げるための3つの要件

前章では、展示会に出展するなら目的を明確にすることが重要だと解説しました。

とはいえ、目的が定まったとしても、具体的にどのように進めていけばいいのか分からない方もいるでしょう。

目的に沿ってきちんと要件を決めておくことで「誰に向けてアプローチするのか」、「どういった目標を掲げて展示会に出展するのか」など1人ひとりの認識をしっかりと共有でき、成果につなげることが可能になります。

ここでは、展示会出展で成果を上げるために、目的からわかる3つの要件について解説していきます。

順番に解説していきます。

4-1. 誰にアピールするのかターゲット像を決める

まずは、誰にアピールするのかターゲット像を決めましょう。

展示会出展の目的によって、ターゲットは異なります。例えば、以下のようにターゲットを選定してみましょう。

展示会出展の目的ターゲット像
新規の営業案件の獲得

・自社製品を使ってくれそうな担当者
→その場で商談をしたいのなら、購入の決定権がある役職や責任者をターゲットに絞る
→リード獲得し後日営業をかけるのなら、情報収集をしているバイヤー、一般社員など幅広くターゲットにする

会社や製品の認知拡大

・自社製品に興味を持ってくれそうな企業の社員全般

既存顧客との関係性を向上させる

・新製品やサービスを提案したい既存顧客
→新製品の需要がありそうな既存顧客をピックアップしておく

例えば、新規の営業案件の獲得だとしても、その場で商談を獲得したいのであれば、自社製品を使ってくれそうな企業の担当者というだけでなく、購入の決定権がある役職や責任者といったようにターゲットを絞ることができます。

また、既存顧客との関係性を向上させるのであれば、事前に新製品の需要がありそうな既存顧客の選定をするなどして、ターゲットを絞れます。

ターゲットを決めておくことで、展示会当日にどんな方に時間を割いてアプローチすべきか、共有できます。

限られた時間を無駄にしないためにも、アプローチすべきターゲット像を決めましょう。

4-2. 自社製品・サービスがどんな課題を解決できるのか具体的に考える

展示会出展の目的がどのようなものであっても、自社製品・サービスがどんな課題を解決できるのか具体的に考えましょう。

もっと詳しくいうと、自社製品やサービスを導入することで、ターゲットの課題を解決できるか、購入するメリットがあるのかを考えます。

普段の営業でもいえることですが、単純に「こんな商材を展示しています」と紹介するよりも「あなたの○○を解決します」と具体的に何が起こるのかイメージして提案する方が、興味を持ってもらいやすいです。

具体的にどういう風に考えるのか例を出してみてみましょう。

【例】「AI自動勤務シフト作成ソフト」の新製品を出展

ターゲットの課題・悩み

  • シフトを組む業務の負担を減らして他の仕事に時間を当てたい
  • 「土日出勤ばかりが続く」、「私ばかり夜勤が続いて嫌」と従業員からクレームが来ている

「AIで自動的に勤務シフトを作ってくれるソフト」の出展を考えている場合、上記のような悩みや課題が考えられます。

そういった場合「AI自動勤務シフト作成ソフト」と紹介するよりも、「夜勤などの複雑な勤務シフトも公平に自動で作成できますよ」、「土日出勤が特定の人に偏らないし、AIが決めるから不満が沸きにくいですよ」と自社製品で解決できる課題を具体的にイメージできると成果につながりやすいです。

展示会当日に、効果的にアプローチするために、自社製品・サービスで来場者がどんな課題を解決できるのか具体的に考えておきましょう。

4-3. 数値目標(KPI)を決める

展示会出展の成果を把握するために、数値目標(KPI)を決めましょう。

展示会の規模にもよりますが、出展するために半年~1年の時間がかかります。さらに、1回出展するだけで最低でも100万円以上の出展費用も必要です。

目標を決めなければ、本当に意味があったのかどうか判断できません。数値目標を決めることで、展示会後に出展の目的を達成できたのか、具体的に評価することができます。

目的によって、以下のような数値目標を設定してみましょう。

展示会出展の目的数値目標の設定
新規の営業案件を獲得する

展示会の場で案件獲得を目指すのなら
・見積もり数や商談、受注件数

将来受注につながる見込み顧客の獲得を目的とするのなら
・獲得名刺の枚数
アンケート回答枚数

会社や製品の認知拡大

・獲得名刺の枚数
・チラシやパンフレットの配布数
・展示会のトークショーやセミナーなどに訪れた来場者の数

既存顧客との関係性を向上させる

・招待状を送って来場してくれた既存顧客の数

展示会の場で商談を取りたいという目的を持っていれば、予算に対して黒字になる商談件数や受注件数の数値目標を決めましょう。

見込み顧客の獲得など売上で判断できない場合は、以下のように、展示会出展の経費や製品の販売価格、普段の営業での案件化率などから考えてみてください。

【例】展示会出展の目的は「見込み顧客の獲得」

展示会出展や普段の営業の条件

  • 出展にかかる経費:100万円
  • 製品1件の販売価格:10万円
  • 受注数:11件以上だと黒字
  • 普段の営業で、100件アプローチして商談化できるのが約3件
  • 普段の営業で商談から案件化する確率は3件に1件

上記の条件だとすると、1000件以上の名刺を獲得しアプローチすれば、黒字になると予測できるため、目標は「名刺獲得数1000枚」と具体的な数値を決めることができます。

また「会社や製品の認知拡大」が目的など、費用対効果が見えにくいものに対しても、具体的に数値を決めましょう。

過去の展示会の来場者数と照らし合わせて「2割の人にパンフレットを配るのを目標にする」など具体的に数値を決めてみるのがおすすめです。

具体的な数値を決めることで、チーム全体が展示会出展の目的に向かってブレずに動くことができますよ。

5. リアルだけでなく「オンライン展示会」に出展する方法もある

展示会は、現地の会場へ出向いて出展する方法だけでなく、Web上で行われる「オンライン展示会」に出展する方法もあります。

従来の展示会といえば、主催者が会場を決めて、そこにブースを出して展示をするのが主流です。

しかし近年、新型コロナウイルスの流行が長期化したことにより、展示会の中止や延期、規模縮小などが相次ぎました。

そういった背景の中で、インターネット上で展示会を開催される「オンライン展示会」が行われるようになったのです。

リアルの展示会と違い、出展ブースの装飾費用や機材の運搬費、人件費、旅費などの費用を抑えて出展できるメリットがあります。

一方で、実際に商品を近くで見たり体験したりできない、オンラインならではのデメリットもあります。

ここでは、選択肢の1つとして検討できるようにするために、オンライン展示会とリアル展示会の違いを比較してみましょう。

オンライン展示会リアル展示会
開催場所インターネット上主催者が指定する会場
開催期間短期~長期継続も可能日中のみ(単発2~4日間)
費用安め高め
商談・接客Zoomなどのオンライン会議を利用直接話ができる
展示方法動画
画像
ダウンロード資料
3DVR
実物や実機を展示

5-1. オンラインとリアル展示会では「開催場所・期間」が違う

オンライン展示会とリアル展示会では、開催場所や開催期間が違います。

ご存じの通りリアル展示会では、主催者が指定する会場で行います。1回の展示会で2日~4日間の出展となることが多いです。

一方、オンライン展示会では、オンライン展示会の主催者がプラットフォームを提供してくれた、インターネット上に出展をします。

開催場所がインターネット上のため、長期継続的に出展が可能。ブースが残るため、2回目以降の準備の手間がかからないといった特徴があります。

5-2. オンライン展示会の方が「費用」が安い

リアル展示会に比べて、オンライン展示会の方が「費用」が安く済みます。

リアル展示会は、実機や製品をリアルで展示できるメリットがありますが、出展の準備費用が多くかかります。

具体的には、出展スペースやブースの装飾費用、会場まで機材や製品を運搬する費用、人件費、旅費など多くの費用が多くかかります。

【リアル展示会にかかる費用一覧】

内容費用
出展スペース(3m×3mあたり)約30万円~約50万円
ブースの装飾費用約50万円~約90万円
運搬費など約20万円
MC(1人につき)約6万円/1日
コンパニオン(1人につき)約3万円/1日
合計約110万円~約160万円以上

一方オンライン展示会では、こういった旅費や搬入費用がかからないため、リアル展示会に出展する費用よりも抑えられる特徴があります。

プラットフォームにもよりますが、リアル展示会の半分に抑えられるケースもあります。

予算をなるべく抑えたいのであれば、オンライン展示会を検討してみましょう。

5-3. オンライン展示会は「商談・接客」方法が違う

リアル展示会は、来場者に対して直接会話ができます。

そのため、呼び込みや声掛けをしてブースへと訪問してもらうプッシュ型の接客が可能です。見込み顧客との偶然の出会いや、自社の認知拡大に向いています。

オンライン展示会では、Zoomなどのオンライン会議などを利用し、接客や商談を行います。展示会ページに商談予約機能や相談予約機能などがあり、参加者がいつでも時間や場所を気にせずに相談ができます。

そのため、オンライン展示会では「この商材が気になる」、「この製品を使ってみたい」と明確な目的意識をもって訪れる方が多いため、商談率の高いビジネスマッチングを行えます。

さらに参加者の名刺や行動データは、ネット上にそのまま読み込むことができるため、簡単にクラスター別にリード管理が可能です。参加後すぐにお礼メールを送るなど、クラスターに合わせてスムーズにフォローできます。

オンライン展示会は、新規案件の獲得を目的としている場合に向いている出展方法です。

5-4. リアル展示会では「実物」を展示、オンライン展示会は「画像や動画」の展示

リアル展示会は、展示ブースに自社製品を会場に運ぶことが可能です。

そのため、実際にデモや体験ツールなどを用いて実際に製品を見て触って確認できる特徴があります。

一方オンライン展示会は、画像や動画といったバーチャル上の展示方法です。

動画や画像で製品の雰囲気を見たり、Zoomなどのオンライン会議で製品の特性を説明したりすることができますが、実物を確認して性能を確かめることが難しいのが特徴です。

しかし近年は、VRなどを利用して360°製品を見て体験できたり、動画やオンライン会議で工場見学などを行ったりと、オンライン展示会のデメリットを払拭できるプラットフォームも登場しています。

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以下からチェックしてみてくださいね。

6. まとめ

いかがでしょうか。

企業が展示会に出展する目的が分かり、自社にとって意味があるのかどうか判断できるようになったかと思います。

最後にこの記事の内容についてまとめておきますので、おさらいしておきましょう。

企業が展示会に出展する目的は、以下の3つです。

成功事例から見て分かるように、目的によって工夫をしたところや打つべき施策が異なります。もちろん、それに伴う成果も異なります。

目的が明確に定まっていなかったとしたら、チーム1人ひとりの認識がずれてしまうため、具体的な案が出ず、展示会の効果も得られません。

ただ予算を消化するだけの出展とならないためにも、目的を明確にすることが重要です。

目的が定まったとしても、具体的にどのように進めていけば良いか分からない方のために、目的からわかる、展示会出展で成果を上げるための要件をまとめておきます。

展示会は、リアルだけでなく、オンライン展示会に出展する方法もあります。

選択肢の1つとして検討できるようにするために、オンライン展示会とリアル展示会の違いを比較しておきましょう。

オンライン展示会リアル展示会
開催場所インターネット上主催者が指定する会場
開催期間短期~長期継続も可能日中のみ(単発2~4日間)
費用安め高め
商談・接客Zoomなどのオンライン会議を利用直接話ができる
展示方法動画
画像
ダウンロード資料
3DVR
実物や実機を展示

この記事を参考に、新規顧客開拓や認知拡大など事業が上手くいく方法が見つかることを願っております。

#展示会 #出展 #目的

コメント

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