【事例あり】イベントマーケティングとは?効果や主な手法5つを解説

「イベントマーケティングとは、どういったものなのだろう?」
「イベントマーケティングに取り組んでみたいけど、効果は得られるのだろうか?」

そのような疑問をお持ちではありませんか?

簡単に言えば、イベントマーケティングとは、イベントを用いたマーケティング活動です。
展示会やセミナーなど、さまざまなイベントを通して、自社や商材をPRすることで、「売れやすい状況」を構築することを目指します

どのようなタイプのイベントに取り組むかにもよりますが、具体的には以下のような効果が期待できます。

・見込み顧客の獲得
・既存顧客との関係性強化
・ブランディング
・認知拡大

とはいえ、本当にこういった効果が得られるかどうか、なかなか確信を持ちづらいところですよね。

ただ実は、どんな企業もマーケティング手段の一つとして、イベントマーケティングという切り札は持っておくべきなのです。

というのも、イベントマーケティングは以下の通り、一度に多くの相手(見込み顧客や既存顧客)と体験を共有し、双方向のコミュニケーションを持てる唯一のマーケティング手法だからです。

【イベントマーケティングとその他の手法の比較】

 

イベントマーケティング

テレマーケティング

Webマーケティング

マス向けマーケティング

一度に多くの相手と接点を持てる

×

体験を共有できる

×

×

双方向のコミュニケーションを持てる

×

×

現状のマーケティング活動に物足りなさを感じているなら、イベントマーケティングという違った角度からの取り組みを取り入れることが、自社の飛躍のきっかけになるはずです。

今回は、イベントマーケティングの実施を検討している方へ向けて、その重要性を把握していただくために以下のことをお伝えします。

本記事の内容

・イベントマーケティングとは
・イベントマーケティングの効果
・イベントマーケティングの主な手法
・イベントマーケティングのメリット・デメリット
・イベントマーケティングの事例
・イベントマーケティングの取り組み方
・イベントマーケティングを成功させるコツ

イベントマーケティングへの取り組みを決断し、実践に向けて最初の一歩を踏み出せる内容となっています。

早速読み進めていきましょう。

目次

1. イベントマーケティングとは

まずは、イベントマーケティングがどういったものか把握するため、その意味合いや重要性を説明しますね。

1-1. イベントマーケティングとはイベントを用いたマーケティング活動のこと

イベントマーケティングとは、冒頭でもお伝えした通り、「イベントを用いたマーケティング活動」のことを言います。

イベントマーケティングで活用されるイベントの種類や、企業が行うことをまとめたのが以下の表です。 

イベントの種類

・セミナー
・展示会
・新製品発表会/内覧会
・カンファレンス
・ユーザー交流会

行うこと

・自社や製品のPR
・見込み顧客や既存顧客とのコミュニケーション
・自社の持つ専門知識やノウハウの提供
・新製品の発表
・顧客ニーズの把握

このように、イベントマーケティングではさまざまなイベントの実施・参加を通して、来場してくれた見込み顧客や既存顧客に働きかけます。

その結果得られた接点を起点に顧客育成を行ったり、把握できたニーズをもとに製品の開発・改善を行って、「売れやすい状況」を構築していくこと。これが、イベントマーケティングなのです。

1-2. イベントマーケティングの重要性は人が集まるところにある

イベントマーケティングが企業にとって重要なのは、イベントに人を集めることができるからです。

何かが売れるには、まず商品や自社の周辺に、将来的に顧客となりうる「人」が存在していることが大切です。

例えば実店舗ならお店にお客様が来てくれないと始まりませんよね。
Webサイトを通して商品の販売や契約を目指すなら、Webサイトにアクセスが集まる必要があります。

人が居ること・集まることは、利益を生み出すうえで大前提となるのです。

イベントマーケティングにおいて、イベントを行うからには、集客に注力することになるはずです。
それにより、イベント会場に多くの人が集まり、利益を生み出すための前提がクリアされるのです。

また、イベント会場に人が集まることで、以下のような利点も生まれます。

・一度に多くの相手にPRが行える
・コミュニケーションを取ることで、参加者のニーズに合った対応ができる
・参加者と体験を共有できる

このように、イベントマーケティングは、人の集まる状態を意識的に作り出したうえでPRやマーケティング活動を行える、利益を生みやすい施策なのです。

2. イベントマーケティングで得られる効果

冒頭でもふれましたが、イベントマーケティングに取り組むことで、以下のような効果が得られます。

・見込み顧客の獲得
・既存顧客との関係性強化
・ブランディング
・認知拡大

ここでは、なぜこのような効果が得られるのかを説明します。

2-1. 見込み顧客の獲得

イベントマーケティングに取り組むことは、見込み顧客の獲得に繋がります。

イベントを通して、一度にたくさんの相手と接触できるからです。

イベントの規模は大小さまざまですが、きちんと集客をすれば、あなたが実施(参加)するイベントには多くの人が訪れ、接触の機会を得られるはずです。

どんな手段を用いるにしても、見込み顧客を獲得する際には必ず接触、つまりタッチポイントがありますよね。

イベントマーケティングなら、タッチポイントが多く得られ、その分、複数の見込み顧客を獲得できる可能性も高くなるのです。

2-2. 既存顧客との関係性強化

イベントマーケティングは、既存顧客や、既に接点のある見込み顧客との関係性強化にも効果的です。

イベントでは、参加者と同じ場に介して、体験を共有したり対話することができるからです。
このことは、関係性を深めるためには非常に重要なことです。

誰かと関係性を築き、信頼を得るためには双方向のコミュニケーションが欠かせませんよね。これは全ての人間関係において言えることであるはずです。
そして、企業がバックにあるものの、イベントの参加者は企業そのものではなくヒトです。

イベントを、「ヒトとヒトが面と向かってコミュニケーションを取れる場」と考えれば、既存顧客との関係性を強化するのに、効果があることは言うまでもありません。

2-3. ブランディング

イベントマーケティングは、自社のブランディングにも効果を発揮します。

イベントを通して、あなたの会社のブランドイメージを表現することができるからです。

あなたの会社が主催するイベントなら、イベント自体の雰囲気や参加者の目に入るもの全てで、企業イメージを演出することができます。
また、展示会のような、主催者が別にいるイベントでも、ブースや配布物を用いて、ブランドイメージを表現することができます。

表現が適切にできていれば、企業や商材のブランドイメージを、イベント参加者に浸透させることができるはずです。

2-4. 認知拡大

イベントマーケティングに取り組むことは、あなたの会社や商材の認知拡大に効果的です。

イベントを実施することで、参加者に体験を提供できるからです。

基本的に体験したことは、視覚のみで得た情報よりも記憶に残りやすいです。
例えばあなたも、家庭科の座学の授業で習ったことは記憶に無くても、調理実習があったことは覚えているのではないでしょうか。

自社や商材を覚えてもらうことは、認知されることと、ほぼ同義です。

イベントで参加者に何らかの体験を提供することで、自社の存在や商材を覚えてもらいやすくなり、このことが認知の拡大に繋がるのです。

3. イベントマーケティングの主な手法5パターン

イベントマーケティングでは、さまざまなイベントを活用することは既にお話ししましたが、特に企業がよく用いるイベントは以下の5つです。

・セミナー
・展示会
・新製品発表会/内覧会
・カンファレンス
・ユーザー交流会

最近では、これらのイベントがオンラインで行われるケースも増えています。

順番に、イベントで行うことや、その取り組み方について見ていきましょう。

3-1. セミナー

セミナーは、イベントマーケティングで活用される最もポピュラーなイベントです。

まずは、セミナーで企業が行うことと、実施の手順についてご紹介します。

3-1-1. セミナーで行うこと

セミナーでは、来場してくれた参加者に対して、有用な情報を提供します。

セミナーでどのような効果を得たいかによって、提供する情報は以下の2つに大別されます。

【セミナーで提供する情報】

得たい効果

提供する情報

・見込み顧客の獲得
・認知拡大

自社の持つ専門知識やノウハウ

・既存顧客との関係性強化

自社製品の効果的な活用方法・導入事例

気をつけたいのは、自社が伝えたいことではなく、「参加者が知りたい有用な情報」を提供するという点です。

イベントマーケティングのキモは、イベントに人を集めること。
セミナーを用いて人を集めるなら、その内容は参加者にとって役に立つ情報でなければなりません。

「業務に活かせそう。」
「知見として知っておきたい。」

そう感じるからこそ、参加者はセミナーを受講しようと思うのです。

ですから、セミナーは、自社や製品のPRを主とした内容にするのではなく、あくまで参加者にとって有用な内容にすることを念頭に置いておきましょう。

3-1-2. セミナーの実施手順

セミナーを実施する際の手順は、以下の通りです。

【セミナーの実施手順】

目的を決める

セミナーを実施する目的を決めます。
得たい効果から考えると、スムーズに決めやすくなります。

例)「会計ツールの見込み顧客獲得」

ターゲットを設定する

目的にマッチするターゲットを設定します。

例)
・会計業務に煩雑さを感じる経理責任者
・会計業務の効率を向上させたい中小企業の経営者

内容を策定する

ターゲットにとって有用な情報を伝えられる、かつ目的にも絡められるテーマを決めて、内容を策定します。
セミナーの原稿や進行台本の作成も開始します。

テーマ例)
・会計業務が圧倒的にスムーズに行えて、業務効率アップに繋がるコツ

日時・場所を決めて手配する

セミナーを開催する日時と会場を決めます。社外で実施する場合は会場を押さえます。

講師やスタッフをアサインする

講師担当者(従業員or外部講師)と、進行役・受付・案内係など必要なスタッフを決めます。

集客する

宣伝や案内を行い、集客に取り組みます。受講の申し込みフォームも用意します。

詳しくは「8-6. 集客に取り組む」で説明します。

参加者への配布物を用意する

配布する資料や飲み物、ノベルティ、持ち帰っていただくチラシなどを用意します。

機材を手配する

マイク、スピーカー、プロジェクター、パソコンなどの当日使用する機材を手配し、動作確認をします。

案内板を用意する

必要に応じて「◯◯セミナー会場はこちら」等と記載した、案内板を用意します。

名簿を用意する

申し込みのあった参加者をリスト化し、受付での来場確認に使用します。

大変そうに思われるかもしれませんが、1020名規模なら、自社のオフィスや会議室でも実施できますし、Web上で行うウェビナーなら、Zoomなどを使ってより気軽に行えます。

そのようにセミナーは、やり方次第で身構えずに実践することが可能です。

3-1-3. セミナーが向いているケース

セミナーは、参加者に有用な情報が伝えられるのであれば、業種を問わず実施することができます。

ただ、ノウハウや効果的な活用方法を伝えるという点から、特に向いているのは以下のような企業と言えます。

セミナーが向いている企業

・コンサルティングや支援サービスなど、無形商材を扱う企業
ITツールなど、使いこなせない層が一定数存在する商材を扱う企業

こういった場合、セミナーで伝えるノウハウや活用方法などの情報が、参加者にとって受講メリットとなりやすいです。

メリットが大きい分、参加者も集めやすく、イベントマーケティングの効果を存分に発揮することができるはずです。

3-2. 展示会

東京ビッグサイトなどの会場で行われる展示会も、イベントマーケティングの手法の一つです。

展示会で行うことや、実施の手順について見ていきましょう。

※そもそも展示会がどういうものかを知りたいという方は、以下の記事を参考にしてみてください。

・「展示会とは?PR担当者が知るべき効果やメリットなどもれなく解説
・「オンライン展示会とは?これさえ読めば概要から実施手順まで丸分かり

3-2-1. 展示会で行うこと

展示会において、企業は自社製品のPRを行います。

その具体的な方法は、以下の通りです。

・セミナー/プレゼン
来場者にとって有益な情報を伝えて関心を引きつつ、自社や製品について紹介する

・デモンストレーション
実演で関心を引きながら、製品の魅力を伝える

・製品体験会
来場者に実際に製品を試してもらうことで関心を引きつつ、魅力を伝える

・ゲストを招いての講演・対談
引きのあるゲストを招き、自社製品と絡めたテーマで講演してもらったり、トークショーを実施する

また、多くの来場者にPRを行うため、自社ブースへの呼び込みも実施します。

このような活動を通して、来場者と接点を持ったり、商材の魅力を伝えられる展示会は、

・見込み顧客の獲得
・既存顧客との関係性強化
・ブランディング
・認知拡大

といった効果を得やすいイベントマーケティング手法と言えます。

3-2-2. 展示会の実施手順

展示会では、ブースを製作・設営したり、主催者への参加申し込みが必要となるため、少なくとも半年以上前から準備に取り掛かる必要があります。

その手順は、以下の通りです。

【展示会の実施手順】

1年〜6ヶ月前

・展示会に出展する目的を決める
・出展する展示会を決める
・展示会の申し込みを行う

3〜5ヶ月前

・ブースの場所を決める
・展示会での集客・プロモーションプランをたてる
・ブースのデザインを決める
・展示会の告知方法を考える

〜2ヶ月前

・参加するスタッフを決める
・制作物を作成・依頼する
・搬入・搬出の手配をする

1ヶ月前〜1週間前

・来てもらいたい顧客に告知する
・展示会当日に必要なものを準備する

3日前〜展示会当日

・必要な備品や印刷物を発送する
・ブースの設営をする
・【当日】最終確認、ミーティングをする

実施手順については、「【図解】展示会の成功は準備で決まる!準備の流れと成功に導く方法」で詳しく説明しているので、そちらも併せてご覧ください。

展示会に出展するためには、長い期間をかけて幅広いタスクをこなしていく必要があります。
ただ、規模の大きな展示会だと、数万人単位の来場者が訪れるため、大きな効果も期待できる手法です。

また最近では、Web上で行うオンライン展示会も一般的になってきました。
リアルで行う展示会にハードルの高さを感じる場合は、実施手順が簡素化されるオンライン展示会も視野に入れておくと良いですよ。

その際は、「オンライン展示会のやり方はどうやる?わかりやすい基本と成功のコツ」を参考にしてみてください。

3-2-3. 展示会が向いているケース

展示会は多くの業種で取り組まれているイベントマーケティングの手法ですが、特に以下のような企業ではおすすめです。

展示会が向いている企業

リアル展示会

・会場に持ち込める商材を扱う企業
→デモンストレーションやサンプル配布などにより、商材への関心を高めやすい

オンライン展示会

Web上でトライアルが可能な商材を扱う企業
→サービスを体験してもらえるので、購買意欲を高めやすい

リアル展示会なら、その場で直接商材を見たり触れたりできますし、オンライン展示会ならWebツールやアプリケーションをシームレスに試しやすいです。

そのような、それぞれの利点を活かせる企業が、各展示会に向いている企業と言えます。

3-3. 新製品発表会/内覧会

イベントマーケティングでは、新製品発表会もよく活用されます。

新製品発表会とは、その名の通り、自社の新製品をお披露目するイベントのことで、内覧会と呼ぶ場合もあります。

新製品発表会で行うことや、実施手順について詳しくご紹介しますね。

※新製品発表会がどういったものか、より詳しく知りたい場合は「新商品発表会とは|メリットや開催方法・成功させるポイントも解説」もご参考ください。

3-3-1. 新製品発表会/内覧会で行うこと

新製品発表会では、自社の新製品を顧客やメディア関係者にお披露目すると共に、その魅力をPRします。

具体的には、以下のようなことを行うのが一般的です。

・商品体験会/デモンストレーション/施設見学会
製品を実際に体験してもらう。
参加者が触れたり操作したりできる商材なら商品体験会、商材が稼働している様子を見せるならデモンストレーション、商材が施設(スタジオやコワークスペースなど)なら見学会を行う。

・プレゼン
製品が解決してくれる課題や魅力を伝える。

・ゲストを招いての講演・対談
引きのあるゲストを招き、新製品と絡めたテーマで講演してもらったり、トークショーを実施する。

・動画放映
製品の概要を伝える動画を放映する。

このような方法で新製品を知ってもらう新製品発表会は、顧客を対象に実施すれば

・既存顧客との関係性強化
・ブランディング

といった効果が期待できます。

また、メディア関係者を対象に実施すれば、認知拡大に非常に効果的です。

3-3-2. 新製品発表会/内覧会の実施手順

新製品発表会を実施する際の手順は、以下の通りです。

 【新製品発表会の実施手順】

内容を策定する

発表会のプログラムや内容を決めます。
プレゼン原稿や進行台本、動画の作成も開始します。

日時・場所を決めて手配する

発表会を開催する日時と会場を決めます。
開催日の目安は、新製品リリースのおよそ2ヶ月前です。
社外で実施する場合は、会場を押さえます。

スタッフをアサインする

進行役・受付・案内係・プレゼンのスピーカー・ゲストなどを決めてスケジュールを押さえます。

集客する

既存顧客を対象に実施するなら、メールや招待状などでご案内します。

メディア関係者を対象にするなら、プレスリリースの配信や、SNS・コーポレートサイトでの告知を行い、申し込みフォームも用意します。

※詳しくは、「8-6. 集客に取り組む」でも説明します。

配布物を用意する

必要に応じて、配布資料やノベルティ、チラシ、商品サンプルなどを用意します。

機材を手配する

マイク、スピーカー、プロジェクター、パソコンなどの当日使用する機材を手配し、動作確認をします。

名簿を用意する

来場の連絡や申し込みをしてくれた参加者をリスト化し、受付での来場確認に使用します。

既存顧客を対象に行う場合は、既にやり取りのある相手が参加者となるうえ、規模も調整しやすいので比較的スムーズに実施できるはずです。

一方、メディア関係者を対象とする場合は、どれほどの反応や参加があるか読みづらいため、イベント企画会社と協力するのも一つの手です。

3-3-3. 新製品発表会/内覧会が向いているケース

新製品発表会は、今後新たに製品をリリースする予定があるなら、どのような業種であっても実施することができます。

中でも、実施がおすすめできるのは以下のような企業です。

新製品発表会が向いている企業

既存顧客対象

・参加者に直接に見てもらえる有形の商材を扱う企業
→製品を実際に体験してもらうことで、商材への関心を引くことができ、既存顧客の高い満足を得やすい

メディア関係者対象

・注目度の高い業界(AIなど)や大手企業
→メディアの注目を集めやすく、報道による高い認知拡大効果が期待できる

このように、直接紹介することで、既存顧客やメディアの関心・注目を集められる商材を扱っているなら、新製品発表会には特に向いています。

3-4. カンファレンス

イベントマーケティングの一環として、カンファレンスを開催するケースもあります。

カンファレンスは、イメージとしては規模の大きなセミナーや意見交換会に近く、開催することで多くの参加者と接点を持つことができます。

カンファレンスで行うことや、実施手順をご紹介しますね。

※「オンラインカンファレンスとは?メリット・流れ・開催のポイントも」では、Web上で行われるオンラインカンファレンスについて詳しく紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

3-4-1. カンファレンスで行うこと

カンファレンスでは、業界の知見や最新情報を学んだり、議論する機会を参加者に提供します。

そのために、具体的には以下のようなことが行われます。

・講演・対談・ディスカッション
カンファレンステーマや業界の専門家・有識者を招き、講演・対談・ディスカッションを実施する。

・意見交換
登壇者と参加者間、あるいは参加者同士で意見交換や議論を行う時間を設ける。

・スポンサー企業の展示ブース設置
カンファレンスの意義に共感し、資金提供を行ってくれたスポンサー企業がPRに活用できるブースを設置する。

・ワークショップ
参加者に体験を通じた学びを提供する。

カンファレンスでは、このようにして参加者に学びの場や議論する機会を提供します。

自社や製品について積極的にPRするわけではありませんが、参加者の満足度の高いカンファレンスを実施することで、

・既存顧客との関係性強化
・ブランディング
・認知拡大

という効果が期待できます。

3-4-2. カンファレンスの実施手順

カンファレンスは、多くの関係者を巻き込みながら、ある程度大きな規模で開催するイベントなので、78ヶ月前には準備を開始する必要があります。

その大まかな手順は、以下の通りです。

【カンファレンスの実施手順】

7〜8ヶ月前

・カンファレンスの目的とターゲットを設定する
・カンファレンスのテーマを決める
・カンファレンスのテーマや規模に合った会場を決めて押さえる

5〜6ヶ月前

・カンファレンスの内容・プログラムを決める
・ゲスト登壇者を決めてスケジュールを押さえる
・スポンサー企業を募る

3〜4ヶ月前

・司会やナレーター、音響スタッフなど外部スタッフを手配する
・タイムスケジュールを策定する
・必要に応じて制作物の準備を進める(動画、パンフレット、Webサイトなど)

1〜2ヶ月前

・従業員から運営スタッフ(受付・誘導など)をアサインする
・集客する
※詳しくは、「8-6. 集客に取り組む」でも説明します。
・運営マニュアルを作成する

3週間前〜当日

・機材や備品を手配する
・機材や備品を会場に搬入する
・会場での設営作業を行う
・リハーサルを実施する

カンファレンスは、比較的規模が大きくなるうえ、関係各所との調整やすり合わせも重要です。

ノウハウを知らない企業がこうした準備をスムーズに進めるのはなかなか難しいため、基本的にはイベント企画・運営会社と協力して実施することになります。

3-4-3. カンファレンスが向いている企業

お伝えしている通り、カンファレンスは関係各所を巻き込んだ比較的規模の大きなイベントとなります。

そのため、開業して間もない企業や、横の繋がりが希薄な企業ではあまりおすすめできません。

一方で以下のようなケースでは、カンファレンスは大いに役立つはずです。

カンファレンスが向いている企業

・スポンサーとなってくれそうな企業との繋がりがある
・マーケティングに潤沢な資金と人員を割ける
・顕在層の見込み顧客は頭打ちになってきていて、潜在層に向けた施策を打ちたい

このように、規模の大きなイベントを実施する余力や、横の繋がりがあり、既に顕在層の見込み顧客は刈り取っているという場合は、カンファレンスで得られる効果がより大きなものとなるはずです。

3-5. ユーザー交流会

イベントマーケティングの手法として、ユーザー交流会が用いられることもあります。

ユーザー交流会とは、既に自社商材を利用している既存顧客(=ユーザー)同士で交流する場のことです。

ここでは、ユーザー交流会で行うことや、実施手順についてご紹介します。

※ユーザー交流会がどういうものか、より詳しく知りたい場合は「ユーザー会とは?開催すべき4つの理由と実りあるユーザー会の事例」にも目を通してみてください。

3-5-1. ユーザー交流会で行うこと

ユーザー交流会を実施する企業は、自社製品のユーザー同士で交流してもらう場の提供を行います。

具体的には、以下のようなことを指します。

・活用方法の共有
多様な業種のユーザー間で、活用方法を共有してもらう。

・意見交換
ユーザー同士で製品について意見交換をしてもらう。(分からないことや感想など)

これにより、参加者であるユーザーは、製品のより良い活用方法を発見したり、製品を使った課題解決へのモチベーションを高めることができます。

また、実施企業側では、製品のフィードバックが得られますし、ユーザーをファン化することにも繋がります

こういったことから、ユーザー交流会は、既存顧客との関係性強化に非常に効果的なイベントであることがお分かりですね。

3-5-2. ユーザー交流会の実施手順

ユーザー交流会を実施する際の手順は、以下の通りです。

【ユーザー交流会の実施手順】

日時・場所を決めて手配する

日時と会場を決めます。
社外で実施する場合は、会場を押さえます。

進め方を策定する

・ユーザー間で、何についてどれくらいの時間話してもらうのか
・どのような形式で行うか(発表形式なのか、ランチ会のような気軽な形式なのか等)
など、当日の進め方を決めます。

スタッフをアサインする

進行役・受付を決めてスケジュールを押さえます。

参加者への配布物を用意する

必要に応じて、資料や飲み物などを用意する。

手順を見ていただければ分かる通り、参加者は既に関係性のある既存顧客ですし、小規模でも問題ないため、ユーザー交流会は比較的気軽に実施することができます。

3-5-3. ユーザー交流会が向いている企業

ユーザー交流会は、製品やツールを提供している企業なら実施することができますが、特に以下のような企業には向いていると言えます。

ユーザー交流会が向いている企業

・多様な使い方や活用方法がある商材を扱う企業
▶︎商材例:グループウエア、IT/クラウドツール

・既存顧客との関係性に課題を感じている企業

こういった場合は、ユーザーにとっても実施企業にとっても、ユーザー交流会のメリットが大きくなるはずですよ。

4. イベントマーケティングのメリット

ここまでで、イベントマーケティングにどのようなメリットがあるのか、見えてきたかもしれませんね。

改めてそのメリットを示すと、以下の通りです。

・効率良くマーケティングが行える
・参加者のニーズに合った対応ができる
・体験の提供が「売れやすい状況」の構築に役立つ

一つずつ詳しく見ていきましょう。

4-1. 効率良くマーケティングが行える

イベントマーケティングでは、効率良くマーケティングが行えます。

きちんと集客すれば、イベントには多くの参加者が訪れ、その参加者と接点を持てるからです。

参加者は、実施するイベントによって潜在層・顕在層の見込み顧客であったり、既存顧客であることもありますが、いずれにしてもマーケティングにおいては効率アップが期待できます。

例えば、見込み顧客の獲得を目的に展示会に出展した場合、来場者は数万人規模となり、1日あたり数十〜100件程度の相手と名刺交換を行えることも珍しくありません。
展示会の会期は3日間で設定されていることが多いので、一度の展示会で100300件の見込み顧客と名刺交換を行えることになります。

その全てが優良な見込み顧客ではないにしても、他の手段(テレアポやWebサイトからの問い合わせなど)と比べれば、短期間で多くの見込み顧客が獲得できることはお分かりかと思います。

また、既存顧客との関係性強化を目的にユーザー交流会を実施して、10人の既存顧客を集めた場合について考えてみてください。
製品のフィードバックを得るためには、1件ずつ顧客の元を訪れることもできますが、ユーザー交流会なら10人がまとめてひとところに集結してくれて、数時間のうちに顧客の感想を集めることが可能です。

このように、一度に多くのイベント参加者と接することができるという点で、イベントマーケティングは効率の良いマーケティング手段と言えるのです。

4-2.  参加者のニーズに合った対応ができる

イベントの参加者に対して、ニーズに合った対応を行えることも、イベントマーケティングの利点です。

イベントでは、参加者との双方向のコミュニケーションを取ることができます。
参加者と接触し、反応をうかがい知れるため、その場で提供すべき情報やイベント後のフォローの仕方について的確な判断がしやすくなるのです。

このことが、参加者からの好印象や信頼に繋がり、「売れやすい状況」を構築するための要素となります。

このように、個々の参加者に合わせた対応が行えることは、マス向けのメディアを活用したマーケティング手段では得られない利点です。

4-3. 体験の提供が「売れやすい状況」の構築に役立つ

参加者に体験を提供することができ、「売れやすい状況」が構築しやすい点も、イベントマーケティングのメリットです。

先ほどもお伝えしましたが、基本的に体験したことは記憶に残りやすいです。
イベントで、参加者に提供した体験の満足度が高ければ、その分あなたの会社や製品に対する印象も良いものとして記憶に残ります。

これにより、以下のような状態が生まれます。

・自社や製品に対して親しみを持ってもらえる
・商材の魅力が参加者の記憶に定着する
・参加者が自社や商材について社内外へ紹介してくれる

このように、イベント参加者が満足できる体験を提供することは、「売れやすい状況」の構築に大いに役立つのです。

5. イベントマーケティングのデメリット

イベントマーケティングには、嬉しいメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。

・イベントによってはコスト負担が大きくなる
・集客を行う必要がある

こうしたデメリットについてもきちんと把握しておきましょう。

5-1. イベントによってはコスト負担が大きくなる

一つ目のイベントマーケティングのデメリットは、実施・参加するイベントによってはコスト負担が大きくなることです。

特に、展示会、メディア関係者を対象とした新製品発表会、カンファレンスについては、比較的規模が大きく、外部企業との協力も必要となってくるため、金銭的負担が大きくなりやすいです。

こうしたデメリットは、イベントをオンラインでの開催にすることである程度解消されます

オンラインイベントなら、会場費や会場に設置する制作物にかかる費用を削減できるからです。

このため、

「イベントマーケティングに取り組みたいけど、コストがネック」

という場合は、オンラインイベントを用いることも視野に入れておきましょう。

5-2. 集客を行う必要がある

二つ目のイベントマーケティングのデメリットは、イベントへの集客を行う必要がある点です。

イベントをやる以上、集客にもセットで取り組む必要があるのは当然といえば当然のことなのですが、イベント自体の準備を進めながら、集客もするとなると、なかなか大変ですよね。

このデメリットは、自社が主催者となり、一定数以上の参加者を募る必要があるセミナー、メディア関係者向けの新製品発表会、カンファレンスといったイベントで特に顕著となります。

一方で、既存顧客への招待がメインの集客活動となるユーザー交流会や、既存顧客向けの新製品発表会なら、集客のハードルはそれほど高くはありません。

また、展示会では主催者が大々的に宣伝を行うため、自社での集客が物足りなくても一定数の来場者と接点を持つことは可能です。

こういったことから、

「自社での集客に自信がない」

という場合は、まずは既存顧客向けのイベントや、展示会から取り組んでみると良いでしょう。

6. イベントマーケティングの実際の事例

イベントマーケティングはデメリットもありますが、メリットや効果も大きいことから、多くの企業が取り組んでいます。

ここではその事例をいくつかご紹介します。

6-1. 【LION】エコプロ2021への出展でサステナブルなブランドイメージを強化

ライオン株式会社では、環境問題やSDGsをテーマとした展示会「エコプロ2021」への出展を行いました。

展示会では、使用済みのハブラシを回収し、別の製品に生まれ変わらせる「ハブラシ・リサイクルプログラム」を中心に、プラスチック資源循環への取組みを紹介しています。

結果として、3日間の会期中に5,215名もの方がブースに来場されたとのことで、自社のサステナブルなブランドイメージ浸透に繋がった事例と言えます。

参考:「エコプロ2021」に出展しました(LION)

6-2. 【Google】グループウェアのユーザー交流会を通してユーザーとの関係性を強化

グーグル・クラウド・ジャパン合同会社では、Google WorkspaceGoogle for Educationの利用者を対象としたユーザー交流会を定期的に実施しています。

ユーザー交流会では、Google Workspaceの活用事例紹介や、ソリューション紹介といったコンテンツを通じて、ユーザー同士のコミュニケーションの活性化を図っています。

こうしたユーザー交流会によって、Google Workspace を活用してもらう機会を増やすことを目指しており、既存顧客との関係性強化に取り組んでいるイベントマーケティングの事例と言えます。

参考:GWS ユーザー交流会

6-3. 【キャリアマート】有益な情報を提供するセミナーで見込み顧客獲得に貢献

採用アウトソーシング/コンサルティングサービスや、採用ツールの販売を行う株式会社キャリアマートでは、企業の採用担当者を対象としたセミナーを定期的に実施しています。

以下はキャリアマートが実施するセミナータイトルの一例です。

・「絶対にやるべき!今日からできる!24卒採用の具体施策
・「求人広告で応募を増やすテクニックを大公開!
・「選考辞退が多い企業様必見!エントリー後の歩留まり改善セミナー

タイトルを見ただけでも、採用を成功させたい、あるいは採用活動に課題を抱えている担当者が知りたい情報を提供していることが分かりますよね。

このように、有益な情報を提供するセミナーへの参加者を募り、満足度の高い内容で実施することで、見込み顧客の獲得に繋げているのです。

7. 既存のマーケティングに課題があるならイベントマーケティングはおすすめ

事例からも分かるように、取り組み方によってさまざまな効果を得られるイベントマーケティングですが、もしあなたが既存のマーケティングに課題を感じているなら、ぜひ取り組んでみてください。

イベントマーケティングは、以下の表の通り、

・一度に多くの相手(見込み顧客や既存顧客)と接点を持てる
・体験を共有できる
・双方向のコミュニケーションを持てる

という特性が揃った唯一のマーケティング手法だからです。

【イベントマーケティングとその他の手法の比較】

 

オンライン展示会

テレマーケティング

Webマーケティング

マス向けマーケティング

一度に多くの相手と接点を持てる

×

体験を共有できる

×

×

双方向のコミュニケーションを持てる

×

×

テレマーケティングでは、双方向のコミュニケーションを持てても、一度に多くの相手と接点を持つのは難しいですよね。

また、Webマーケティングやマス向けのマーケティング手法では、体験を共有したり、双方向のコミュニケーションを持つことはできません。

イベントマーケティングは、こうしたテレマーケティング・Webマーケティング・マス向けのマーケティングといった、マーケティング手法に欠けている部分を、バランスよく補うことができるのです。

もちろん、イベントを活用するため、恒常的に取り組むのは困難かもしれません。
ただ、既存のマーケティング手法に、一つの手札としてイベントマーケティングを加えることで、あなたの会社のマーケティング成果が一歩前進することは確かです。

「現状のマーケティング成果に物足りなさを感じている」
「より大きな成果が欲しい」

そのようにお考えなら、ぜひイベントマーケティングを取り入れてみてください。

8. イベントマーケティングに取り組むための8ステップ

イベントマーケティングに取り組むとなると、その取り組み方も知っておきたいところですよね。

どのようなイベントを用いるかによって、細かい手順は変わってきますが、大まかな流れは以下の8ステップです。

1. イベントマーケティングに取り組む目的を具体化する
2. ターゲットを設定する
3. 活用するイベントを選ぶ
4. イベントの企画を立てる
5. イベントの準備を進める
6. 集客に取り組む
7. イベントを実施する
8. アフターフォローを行う

順番に詳しく説明しますね。

8-1. イベントマーケティングに取り組む目的を具体化する

まず、何のためにイベントマーケティングに取り組むのか、という目的を具体的に定めます。

もちろんマーケティング手段の一つであるため、「売れやすい状況を構築する」という大枠の目的はあります。
ただ、イベントやイベント内のコンテンツを用意する際の指針となるように、目的を具体化する必要があります。

イベントマーケティングで得られる効果のうち、重視するものを選び、そこを起点に目的を詰めていくとスムーズに具体化できるはずです。

イベントマーケティングで得られる効果から導く目的例

・見込み顧客の獲得
▶︎目的例:小型化が実現した、電子部品の製造機器の見込み顧客を獲得

・既存顧客との関係性強化
▶︎目的例:Webで利用できる動画制作ツールのユーザーと関係性を強化して、利用の促進・継続を図る

・ブランディング
▶︎目的例:リサイクル原料から製造しているユニフォームのソーシャルグッドな製品イメージを浸透させる

・認知拡大
▶︎目的例:オープン予定の撮影スタジオを既存顧客にPRし、今後の案件に活用してもらう

8-2. ターゲットを設定する

目的が具体化できたら、次にターゲットを設定します。

ターゲットを明らかにすることは、イベントを実施する「相手」のイメージを確立することです。
「相手」のイメージがはっきりしていれば、どのようなイベントやコンテンツが魅力的なのかを判断しやすくなります

以下のように出展目的からその相手をイメージし、ブレの無いターゲット設定を行ってください。

目的:
小型化が実現した、電子部品の製造機器の見込み顧客を獲得

ターゲット:
・もっと製造機器を導入したいが、スペースが足りなくて悩んでいる工場運営者
・製造機器の台数を変えずに、運営する工場内にスペースを空けたい中小企業の経営陣

ターゲットも目的と並んで今後の指針となるため、できるだけ具体的に設定するようにしましょう。

8-3. 活用するイベントを選ぶ

目的とターゲットが定まったら、どんなイベントを活用するか選びます。

3.イベントマーケティングの主な手法5パターン」の内容を参考に

・目的
・ターゲット
・自社/商材の特徴

とマッチしているイベントを選んでみてください。

例えば、

・目的:小型化が実現した、電子部品の製造機器の見込み顧客を獲得
・ターゲット:もっと製造機器を導入したいが、スペースが足りなくて悩んでいる工場運営者
・商材:広めの会場であれば持ち込めるサイズの機器

という場合なら、見込み顧客の獲得効果が期待でき、デモンストレーションや実機展示により、商材への関心を高めやすいリアル展示会が適していると判断できます。

8-4. イベントの企画を立てる

実施するイベントが決まったら、ここで一度イベントの企画を立てましょう。

必要となる主な作業は、以下の通りです。

・イベントマーケティングの目的、ターゲットをイベントに合わせて精査する
・イベント日程や場所を決める
・イベント内容やコンテンツを策定する
・予算を設定する
・目標数値を決める(集客人数や商談獲得数など)
・イベント当日までのスケジュールを策定する
・上記を企画書に落とし込む

しっかりと企画を立てて、社内での合意形成まで持っていきましょう。

※展示会を検討している場合は、「展示会の企画を成功に導く8つのポイントとは?テンプレート付きで解説」の記事も参考にしてみてください。

8-5. イベントの準備を進める

企画がまとまったら、実際にイベントに向けて準備を進めていきます。

ここで行うことは、どのイベントを実施するかによって異なってくるので、「3.イベントマーケティングの主な手法5パターン」でご紹介した各イベントの実施手順をご参考ください。

8-6. 集客に取り組む

イベントの準備と並行して、集客にも取り組みます。

集客のために行うべきことは、

・イベントの宣伝
・参加申し込みフォームの設置

2つに分類できます。

8-6-1. イベントの宣伝

イベントに人を集めるためには、イベントの存在を知らせる必要があります。

イベントのターゲットに応じて、以下のような方法で宣伝を行いましょう。

【イベントの宣伝方法】

集客対象

方法

広い層

Web広告出稿
▶︎リスティング広告、SNS広告など

・ポータルサイトへ情報登録
▶︎「セミナー ポータル」などで検索して登録していく

・プレスリリース配信
▶︎PR TIMES共同通信PR Wireなど

既存顧客

・自社のWebサイトに告知掲載
・メールマガジン配信
・案内状/招待状送付
・電話や対面でのご案内

広い層・既存顧客

SNSに宣伝を投稿

LP制作
▶︎特設サイトを制作して、イベント概要を告知する

8-6-2. 参加申し込みフォームの設置

イベント参加の申し込み先として、自社のWebサイトやSNSにフォームを設置します。

小規模なユーザー交流会であれば、担当者が参加者を管理しきれるかと思いますので、無理に設置する必要はありませんが、数十人以上の参加者を集めたいイベントであれば、フォームはあった方が便利です。

設置方法としては、以下のようなものがあります。

Webサイトの制作(更新)担当者に設置を依頼する
WebサイトのCMSWordPressなど)のプラグインを使って設置する
Google Formsを使って設置する

このうち、外注せずに済み、Webの知識に自信が無い人でも実践しやすいのがGoogle Formsを使ったフォーム設置です。

予算や状況に応じて、あなたの会社に合った方法でフォームを設置しましょう。

8-7. イベントを実施する

イベント当日は、参加者をお出迎えし、タイムスケジュールに従ってプログラムを進行します。

イベント内では、イベントマーケティングの利点や特性を最大限活かすため、参加者と密にコミュニケーションを取るようにしてください。

イベントの規模によっては、よりスムーズな対応やご案内を行うため、事前にマニュアルを作成しておくと良いですよ。

8-8. アフターフォローを行う

イベント終了後は、できるだけ早くアフターフォローに取り掛かります。

アフターフォローは、イベントで接点を持てた相手との関係性を深めたり、成約に向けたリード育成の入り口として必要不可欠です。

アフターフォローの具体的な方法は、以下の通りです。

・お礼メールを送る
SNS上でつながる
・無料サンプルやトライアルサービスを提供する
・追加資料を送付する
・電話する
・商談のアポを取る
・限定オファーを提供する(「イベント参加者限定で初期費用無料」など)

どこまで実施するかは、イベントの種類にもよりますが、どんなイベントであっても、ビジネスマナーとしてお礼メールを送ることは怠らないようにしましょう。

9. イベントマーケティングを成功に導くコツ3

せっかくイベントマーケティングに取り組むのなら、しっかりと成果をあげたいですよね。

前向きに取り組みを検討されている方に向けて、最後にイベントマーケティングを成功に導くコツを3つお伝えしておきます。

イベントマーケティングを成功に導くコツ

・他のマーケティング手法と合わせて取り組む
・実施を検討しているイベントに参加してみる
・オンラインイベントから始める

一つずつ説明しますね。

9-1. 他のマーケティング手法と合わせて取り組む

イベントマーケティングは、単体で取り組むのではなく、既存のマーケティング手法と合わせて取り組むようにしましょう。

お伝えしている通り、イベントマーケティングは、一度に多くの参加者と体験を共有できて、双方向のコミュニケーションを取れる唯一のマーケティング手法です。

ただ、そのような状態になるのは、あくまでイベントが開催されている間だけなので、イベントマーケティングだけに頼っても、「売れやすい状況を構築する」のは難しいのです。

このため、これまでに行ってきた、テレマーケティングやWebマーケティングなども引き続き実施し、その中にイベントマーケティングを取り入れるようにしてください。

そうすれば、それぞれの手法に欠けているところを互いに補い合うことができ、よりイベントマーケティングの効果を得やすくなるはずです。

9-2. 実施を検討しているイベントに参加してみる

どのイベントを実施するか、ある程度固まったら、お客さんの立場でイベントに参加してみてください。

どれだけ情報を収集しても、実際のイベントを見てみないことには、鮮明なイメージは持てません。

成功するイベントのイメージをしっかり持ったうえで準備を進めていくため、事前にイベントに参加して

「どのような内容なら満足感が得られるか」
「どのようなコンテンツに興味を引かれるか」

といったことを体感してきてください。

また、あなた自身がどのような宣伝に引かれてイベント参加を決めたのかを把握しておくことで、集客活動にも活かすことができますよ。

9-3. オンラインイベントから始める

イベントマーケティングに初めて取り組むなら、まずはオンラインイベントからスタートしてみると良いですよ。

というのも、会場や、会場に設置する制作物が不要なオンラインイベントは、基本的にはリアルなイベントより、コスト・労力共に抑えることができるからです。

ビジネスにおいて新しいことに取り組む際には、リスクを抑えてスモールスタートを切ることが重要ですよね。

イベントマーケティングも同じです。
最初はオンラインイベントからスタートして、その知見やノウハウを活かして徐々にリアルイベントを実施したり、イベント規模を拡大していくことが、結果的に成功への近道となります。

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そんなお客様に寄り添うWONDERLINEだからこそ、成果の得られるオンラインイベントの開催が実現します。

WONDERLINEの成果を得やすい3つのポイント

運営事務局が手厚くサポート
WONDERLINEの運営事務局は、はじめてのオンラインイベントでも効果を出せるサポートを徹底します。具体的なサポート内容としては次のようなものがあります。(一例)

・利用方法のレクチャー
・展示するコンテンツ作成のサポート
・イベントへの集客サポート
・イベントの運営事務局としてのお問い合わせ対応

集客についてもサポートが可能なので、オンラインイベントの実施が初めての場合でも、安心して取り組んでいただけます。

成果を出すために必要な機能をオールインワンでご提供
WONDERLINEでは、見込み顧客獲得から育成において、より大きな効果を得ていただくために以下の基本機能をご用意しています。

・オンライン名刺交換
・セミナー配信
・オンライン商談
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もちろんこの他にも多彩な機能のご提供が可能です。

来場者に「刺さる」コンテンツ作成
WONDERLINEを運営する新日本印刷株式会社は、デザイン事業も手がける販促物制作のプロ。
ご要望があれば、そんな私たちがオンラインイベント用のコンテンツの作成も請け負います。

・参加者に伝わるコピーライティング
CG作成
・プロモーション動画作成
・商品画像撮影

など、幅広くご相談いただけます。

WONDERLINEはあなたの会社の効果のあるオンラインイベント開催に徹底的に寄り添います。

イベントマーケティングを検討されているなら、ぜひ下記よりWONDERLINEについて詳しくご覧になってみてください。

10. まとめ

イベントマーケティングがどのようなものか、お分かりいただけたでしょうか?

最後に今回の内容をまとめておきます。

イベントマーケティングとは、イベントを用いたマーケティング活動のことで、主に以下のような効果が期待できます。

・見込み顧客の獲得
・既存顧客との関係性強化
・ブランディング
・認知拡大

活用されるイベントとして、以下5つがあります。

・セミナー
・展示会
・新製品発表会/内覧会
・カンファレンス
・ユーザー交流会

メリットとデメリットは、それぞれ以下の通りです。

【イベントマーケティングのメリット】

・効率良くマーケティングが行える
・参加者のニーズに合った対応ができる
・体験の提供が「売れやすい状況」の構築に役立つ

【イベントマーケティングのデメリット】

・イベントによってはコスト負担が大きくなる
・集客を行う必要がある

取り組む際の手順は以下の通りです。

1. イベントマーケティングに取り組む目的を具体化する
2. ターゲットを設定する
3. 活用するイベントを選ぶ
4. イベントの企画を立てる
5. イベントの準備を進める
6. 集客に取り組む
7. イベントを実施する
8. アフターフォローを行う

イベントマーケティングを成功に導くため、取り組む際には以下のコツを押さえるようにしましょう。

・他のマーケティング手法と合わせて取り組む
・実施を検討しているイベントに参加してみる
・オンラインイベントから始める

イベントマーケティングは、一度に多くの相手と体験を共有でき、双方向のコミュニケーションを持てる唯一のマーケティング手段です。

現状のマーケティングに課題があるなら、ぜひ取り組んでみてくださいね。

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