ハイブリッド展示会とは、オフラインとオンラインの要素を組み合わせた展示会です。
【オフライン(リアル)展示会のメリット】
● 臨場感がある |
【オンライン展示会のメリット】
● 利便性に優れている |
これらのメリットを掛け合わせることで、より大きな価値を生むことができます。
ハイブリッド展示会は、リアルとオンラインの両方の利点を融合し、より多くの参加者にリーチすることが可能となるため、今まで以上の効果的なマーケティングが可能となるのです。
ハイブリッド展示会の具体的なメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
ただし、ハイブリッド展示会を開催するには、コストやリソースなどの懸念点をクリアする必要があります。
さらに、自社が何を実現したいのかという目的が明確でないと、場合によっては「リアル展示会の劣化版のようなオンライン展示会」を行っただけ、という失敗に陥ることも考えられます。
そこでこの記事では、「ハイブリッド展示会とは一体何か」ということを思い描けるようになるよう、以下の内容を詳しく解説します。
この記事のポイント |
● ハイブリッド展示会とは何か |
「ハイブリッド展示会は、まさに自社が求めていた形式の展示会のように思える」
「ハイブリッド展示会によって、業界に大きなインパクトを与えたい」
このようにお考えの方は、ぜひこの記事を参考にして、ハイブリッド展示会の開催をご検討ください。
目次
1.ハイブリッド展示会とはオフラインとオンラインの要素を組み合わせた新たな展示会
冒頭でも解説した通り、ハイブリッド展示会とは、オフラインとオンラインの要素を組み合わせた新たな展示会です。
リアル展示会にある臨場感や人との出会い、製品の実物を確認できるといったメリットとともに、オンライン展示会の利便性やアクセスの容易性、データ分析などのメリットを掛け合わせることができるのです。
ハイブリッド展示会が注目されるようになった理由のひとつに、新型コロナの影響により多くの展示会が中止、または延期された背景があります。
企業や業界団体はビジネスを維持するために、オンラインでの展示会の開催を検討するようになりました。
とはいえ、やはりオンラインだけで商品やサービスの魅力をすべて伝えきれるとは言えません。できればリアルに来場できる顧客には、実際の展示会で直接商品やサービスに触れてほしいと考えるのが当然でしょう。
こうした経緯により生まれたのが、オンラインとリアルを組み合わせたハイブリッド展示会です。
ハイブリッド展示会は、具体的には、以下のような方法で開催されます。
- プラットフォームを活用してリアルタイムで開催する
- リアル展示会の会場の様子をライブ配信する
- プロモーション用のコンテンツを作成してオンラインとリアルで同時に配信する など
詳しくは、次章の事例をもとにさらに深く見ていきましょう。
2.ハイブリッド展示会の成功例|メディカルメッセの事例
イベント名 | メディカルメッセ |
主催者 | 愛知県、名古屋市、名古屋商工会議所、中部医療機器工業協会、中部先端医療開発円環コンソーシアム、メディカル・デバイス産業振興協議会 |
開催された日程 | 2022年12月13日(火)14日(水) |
概要 | 医療現場のニーズや動向を発信する医療関係者・研究機関、機器メーカーら61社の企業や団体が出展し、医療機器の開発や改良、新規参入を目指して情報交換を行う展示商談会 |
メディカルメッセは、医療関係者や研究機関・機器メーカーら61社の企業や団体が出展し、医療機器の開発や改良、新規参入を目指して情報交換を行う展示商談会です。
展示内容は、医療機器や医療用具、医療システムなど幅広いジャンルにわたり、来場者も医療従事者やメディア関係者、一般の消費者など多岐にわたります。
2022年にオンラインとリアルの両方の形式で開催され、会場に来場できない人でもオンライン上で展示会に参加可能となる「ハイブリッド展示会」となりました。
この展示会のオンライン展示では、動画コンテンツやWeb会議を活用して、出展者との交流や情報収集が可能となっていたことが特徴です。
オンライン展示会に特化したプラットフォーム「WONDERLINE」により、オンラインであっても名刺情報のデータ交換や来場者とのコミュニケーションをスムーズに実現できたのです。
またハイブリッド開催を行ったことで、リアル展示会が終了した後にもオンラインで開催時の状況を「見逃し配信」ができたことも注目を集めました。
見逃し配信により、来場できた方もできなかった方にも、展示会コンテンツを見返すことで訴求できる機会を増やすことに成功したのです。
メディカルメッセはリアルとオンラインの魅力を凝縮したようなイベントとして、ハイブリッド展示会の成功例と言えるでしょう。
3.ハイブリッド展示会の3つのメリット
それではここからは、ハイブリッド展示会を実際に開催するメリットについて詳しく見ていきましょう。
ハイブリッド展示会には、具体的に以下のようなメリットがあります。
3-1.リアルとオンラインの良いところ取りができる
ハイブリッド展示会は、リアルとオンラインの良いところ取りができることが最大のメリットです。
リアル展示会では、製品やサービスを実際に手に取って確認できるという体験が魅力ですよね。
一方オンライン展示会では、参加者にとって時間や場所を選ばず参加できる点が魅力です。また開催側にとっても、参加者数や興味を持つ製品の閲覧数を容易に把握できるといったメリットがあります。
このようなリアル展示会とオンライン展示会を組み合わせることで、リアル展示会にある臨場感や人との出会い、製品の実物を確認できるといったメリットとともに、オンライン展示会の利便性やアクセスの容易性、データの分析などのメリットを組み合わせることができるのです。
また前章で紹介したWONDERLINEのように、オンライン展示会でも名刺情報のデータ化やコミュニケーションが容易に行えるプラットフォームを活用すれば、一般的にオンライン展示会の弱点と言われていた、会場にいるユーザーとのコミュニケーションも容易に行えます。
このように、ハイブリッド展示会は、リアルとオンラインの良いところを取り入れ、多くのメリットを享受できます。
3-2.プロモーションの幅が広がる
ハイブリッド展示会は、リアルとオンラインの両方のプロモーション手法を組み合わせることで、プロモーションの幅を広げることができます。
リアル展示会では会場内での販売や商品展示を行うことが可能ですが、そうした体験ができるのは実際に来場した人に限られていました。一方、オンライン展示会では、参加者が地理的に制限されず、世界中から参加することができます。
ハイブリッド展示会は、この両者にアプローチすることができます。
またハイブリッド展示会を行うと、オンライン展示会の記録をコンテンツとして残すことも可能です。これにより、リアルタイムで参加できなかった顧客に対して「見逃し配信」という形で新たにアプローチもできます。
SNSなどを活用して、動画コンテンツなどを拡散していくことも可能です。
このように、ハイブリッド展示会では様々な視聴者に向けてプロモーションを行うことができるため、プロモーションの幅が広がるのです。
3-3.リアル展示会が開催できないリスクを軽減できる
ハイブリッド展示会は、リアルでの展示会開催に関するリスクを軽減できます。
例えば、自然災害や感染症などの緊急事態が発生した場合、リアルでの展示会が中止になってしまう恐れがあります。
しかし、オンライン要素を組み合わせたハイブリッド展示会であれば、たとえリアルでの開催が中止となってもオンラインでの開催を継続することができるのです。
これにより、展示会のキャンセルや延期による損失リスクを軽減できる可能性があります。
4.ハイブリッド展示会のデメリットは準備コストが2倍になること
ハイブリッド展示会の最も大きなデメリットは、準備コストが2倍になってしまうという点です。リアル展示会とオンライン展示会の両方の準備をする分、コストが倍増するのです。
ハイブリッド展示会を企画する場合、「リアルの展示会の様子をカメラで生配信する」といった開催手法をイメージされる方も多いかもしれません。
もちろん、その方法が間違っていると言い切れるわけではありませんが、リアル展示会を生配信するだけでは、開催者側と利用者側のコミュニケーションや商談などの、ハイブリッド展示会のメリットをオンラインで再現することは困難です。
またその方法では、実際に展示会に足を運ぶことに比べて、参加者に伝わる情報は限られてしまいますし、臨場感も伝わりません。
ハイブリッド展示会を開催する場合には、リアル展示会の内容を動画配信するだけではなく、オンライン展示会そのものもコンテンツとして魅力のあるものにすることがベストです。
そのため、ハイブリッド展示会はオンラインとリアルの双方を十分に準備する必要があるのです。当然、その分の準備のリソースもコストも増えてしまいます。デメリットがあるとすれば、その点です。
またハイブリッド展示会は当日のオペレーションも重要です。リアルとオンラインの両方の要素を持つため、開催時には運営面での調整が必要となります。
特に、リアルとオンラインの両方の参加者が同時に展示会を楽しめるように、スケジュールやコンテンツ、配信システムなどを調整する必要があることは覚えておきましょう。
5.ハイブリッド展示会の開催方法
ハイブリッド展示会の開催は、前述したように、オンラインとリアルの2回分の準備が必要です。
まずはそれぞれの準備の手順を見ていきましょう。
| オンライン展示会 | リアル展示会 |
準備 | プラットフォームを選定する | 会場を選定する |
告知 | WebサイトやSNSで告知する | |
実施 | プラットフォームやWeb会議ツールなどを活用して実施する | 来場者に商品やサービス説明、商談や交流会を行う |
終了後 | オンライン配信をコンテンツ化して見逃し配信を行う |
前述した通り、オンライン展示会とリアル展示会のどちらか一方に重きを置くのではなく、どちらの強みも生かした内容にすることが望ましいです。
例えば、リアル展示会に配信用のカメラを入れるだけといった開催方法では、オンライン参加者に必要な情報が伝わらず思うような効果を得られない可能性もあります。
どちらの開催準備にも力を入れて、告知はWeb上で十分に周知しましょう。実施においても参加者と主催者、出展者がなるべくシームレスに交流ができることがベストです。
できればWONDERLINEのように、オンライン展示会でも臨場感ある体験を提供できるプラットフォームなどを活用してセットアップすることをおすすめします。
理想的なハイブリッド展示会ではリアルが優位に立つことも、オンラインが優位に立つこともありません。双方に魅力があり、逆にどちらに参加しても見逃してしまう情報が出てきてしまうこともあります。
参加者が見逃した情報を提供するという意味でも、展示会の配信映像をコンテンツとして、後日配信するなどして訴求機会の最大化を目指しましょう。
6.ハイブリッド展示会の開催がおすすめな企業とは
それでは、ここからはハイブリッド展示会の開催がおすすめな企業についてみていきましょう。
6-1.訴求機会の最大化を目指したい企業
ハイブリッド展示会は、訴求機会の最大化を目指したい企業におすすめです。
ハイブリッド展示会ならリアル展示会とオンライン展示会の利点を掛け合わせることによって、参加者に見てもらいたい情報やコンテンツを余すところなく提供可能となります。
リアルの展示会は、実際に足を運ぶことで商品に手を触れたり、出展者や来場者との直接の出会いを期待できたりするため、現在も開催したいと考える企業は多いはずです。それにオンライン展示会の良さを加えることで、より幅広い層にアプローチできます。
例えば地理的に遠い地域にいる人や、身体的に移動が困難な人、あるいは時間の制約がある人など、リアル展示会に参加できない人々にも参加してもらえます。
またオンライン展示会を活用すると、参加者のデータを収集することもできます。参加者がどのような企業や商品、コンテンツに興味を持ったのかを数値化して分析することで、将来的な訴求機会も増やすことができます。
このように、ハイブリッド展示会は訴求機会の最大化を目指したい企業におすすめです。
6-2.リアル展示会のみの開催にリスクがある企業
ハイブリッド展示会は、リアル展示会のみの開催にリスクがある企業におすすめできます。
たとえば日本での開催の場合、季節によっては台風があったり、地震などの自然災害が理由でリアルでの開催が困難な場合もあります。
開催したい時期の台風のリスクが高い場合や、自然災害リスクの高い地域で開催する企業にはハイブリッド展示会の開催はおすすめです。
ハイブリッド展示会であれば、そのような事態に陥ったとしてもオンラインでの開催が可能となります。
6-3.ハイブリッド展示会にリソースを割ける企業
ハイブリッド展示会は、開催にリソースを割ける企業にとってはおすすめです。ハイブリッド展示会を開催する際には、以下のような準備が必要です。
- 物理的な展示スペース
- オンラインプラットフォーム
- 配信システム
- コンテンツ制作
- 会場スタッフの雇用
このように多くの要素が必要になるため、開催にはコストやリソースがかかります。そのためある程度のリソースがないと、ハイブリッド展示会を開催するのは難しいのです。
逆に言えば、これらを補填できるリソースがある企業にとっては利点が大きいため、ハイブリッド展示会の開催に向いていると言えるでしょう。
7.ハイブリッド展示会を開催する際の注意点
ハイブリッド展示会を開催する際には、以下のような注意点があります。
それぞれ見ていきましょう。
7-1.リアル開催の規模について十分に検討する
ハイブリッド展示会を開催する際には、最初にリアル開催の規模について検討しておきましょう。
その理由は、リアル展示会の開催の規模によってかかる全体のコストやリソースが変わってくるためです。
リアルの展示会をあまりに大規模なものにしてしまうと、コストが大幅に取られることとなります。「思ったよりも人的リソースが取られてしまった…」といったことになりやすいので注意しましょう。
後から人材を補填するとなると、コストがどんどん加算されてしまいます。
オンライン展示会はリアル展示会に比べると、規模の調整にはそれほどコストはかかりません。集客があまりにも多い場合はサーバーの拡張が必要となることもありますが、一般的な展示会であればそれほど気にする必要はないでしょう。
そのため、ハイブリッド展示会を開催する場合には、まずはリアル展示会の規模を決定した後で、オンラインの内容を決めることをおすすめします。
7-2.ハイブリッド展示会の目的を明確にする
ハイブリッド展示会を開催する場合は、目的を明確にする必要があります。
ここまでにも解説してきた通り、ハイブリッド展示会はオンラインとリアルの展示会の魅力を引き出すことが欠かせません。それを怠ると、どちらかの展示会が手薄になったり主催者と参加者のコミュニケーションが上手く取れなかったりといった問題が生じる可能性があります。
また、ハイブリッド展示会の目的を明確化しないと参加者にとっても想定外の内容となって戸惑ってしまうこともあります。
「オンラインでも出展者と名刺交換などやり取りができると思っていたのに、実は動画配信だけだった」といったことでは問題です。
例えば先に解説したメディカルメッセの例でいえば、「参加者が展示会に参加するための障壁を減らし、新しい医療機器や技術についての情報を共有する場を提供すること」が目的でした。
そのためにリアル展示会とオンライン展示会のどちらか一方に力を入れるのではなく、どちらに参加した方にも十分な情報共有ができることを目指したのです。
実際、メディカルメッセではリアル展示会が好評だったことはもちろん、オンラインでも名刺交換やなどのコミュニケーションを十分に行えました。
このように、ハイブリッド展示会を開催する際にはあらかじめ目的を明確化し、主催者側で共有するとともに、参加者側にも十分に伝えるようにしましょう。
7-3.全ての参加者がコミュニケーションを円滑に行えるようセッティングする
ハイブリッド展示会を開催する場合には、コミュニケーションをなるべく円滑に行えるようにセッティングするよう心がけましょう。
ここでいうコミュニケーションとは、出展者と参加者だけではありません。主催者側と出展者、参加者全てのコミュニケーションをシームレスに行えるようセッティングすることが重要です。
ハイブリッド展示会を開催する大きな目的のひとつが、人との出会いによる新しいビジネスチャンスの創出です。コミュニケーションが十分に取れない状況では、参加者は不満を持ってしまう可能性もあります。
もちろん、リアル展示会とオンライン展示会で、参加者が全く同じ経験をできるようセッティングすることはできません。しかし、オンライン参加者とリアル参加者が近い情報を得られない場合には不満が出てしまう可能性があるでしょう。
ハイブリッド展示会をセッティングする際には、このようなことがないよう、コミュニケーションを円滑に行えるようにセッティングしましょう。
そのためには、専用のオンライン展示会プラットフォームの導入や、Web会議ツールなどの導入がおすすめです。
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8.まとめ
この記事では、ハイブリッド展示会の事例やメリットを中心に、以下の内容を詳しく解説してきました。
この記事のポイント |
● ハイブリッド展示会とは何か |
この記事をお読みいただいたことで、ハイブリッド展示会の全体像やメリット・デメリットなどを網羅できたかと思います。
ぜひこの記事を参考に、ハイブリッド展示会の開催をご検討ください。
#ハイブリッド展示会
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