「オンライン展示会のやり方」を知りたい方へ、基本的な流れは以下のとおりです。
- 展示会の目的と目標を明確にする
- 出展する展示会を決める
- 出展契約をする
- 展示ブースを制作する
- 展示会の開催をプロモーションする
- オンライン展示会を開催する
- 来場者のアフターフォローをする
オンライン展示会は大きな成果を得やすい施策ですが、成果を最大化するためには、デメリットも知ったうえで、しっかり準備する必要があります。
この記事では、
「オンライン展示会ってよさそうだけど、どうやるの?」
という方に向けて、オンライン展示会のやり方を解説します。
ご一読いただくと、どうすればスムーズに成功できるのか、重要ポイントを把握できます。オンライン展示会の実践にお役立てください。
目次
1. オンライン展示会とは?基本の知識
最初に、そもそもオンライン展示会とは何か、基本事項から見ていきましょう。
1-1. インターネット上で開催するバーチャルな展示会
オンライン展示会とは、その名のとおり「インターネット上で開催する展示会」のことです。
リアル展示会では、さまざまなサンプル品やパネルなどを会場に搬入して展示します。
一方、オンライン展示会では、インターネット上のバーチャルな展示ブースに、動画や画像で展示します。
【オンライン展示会のイメージ】
オンライン展示会は、新型コロナウイルス感染症がきっかけとなって注目を集めました。
現在では、OEMメーカーや製造業、商社など、多くの企業がオンラインへ移行しています。
1-2. オンライン展示会プラットフォームを利用
オンライン展示会を実施する際には、専用プラットフォームを利用するのが一般的なやり方です。
「ネット上に展示ブースを作るには、専門知識が必要では?」
と不安になった方も、ご安心ください。
プラットフォームを利用すると、専門知識がない方でもブースを作成できます。
たとえば、以下は弊社が提供している「WONDERLINE」の画面イメージです。
WONDERLINEは、商品展示・名刺交換・商談・来場者分析がひとつにつながった、オールインワンの展示会プラットフォームです。
詳しく知りたい方は、こちらのページから資料をダウンロードできます。
1-3. オンライン展示会の形態
オンライン展示会の形態は、大きく3つに分けられます。
(1)主催・出展1社
オウンド展示会。自社のみで実施する展示会。
(2)1社主催・複数社出展
テーマに沿った複数の企業が出展。東京ビッグサイトなどで開催されるリアル展示会のオンライン版に近いイメージ。
(3)グループ展
グループが主催となり合同で実施する展示会。
以上が、オンライン展示会の概要となります。
続けて、あらかじめ把握しておきたいメリット・デメリットについて、見ていきましょう。
2. あらかじめ把握しておきたいオンライン展示会のメリットとデメリット
オンライン展示会には、メリットとデメリットがあります。
事前に把握しておくことで、メリットを活かし、デメリットを軽減させることが可能です。
2-1. 11個のメリット
結論からいえば、
「従来のリアル展示会よりも費用対効果が高く、売上に直結させやすいこと」
がオンライン展示会のメリットです。
具体的には、以下のポイントが挙げられます。
- 商談につながるリードを低コストで獲得できる
- リアル展示会に比べ、出展料が安価
- 搬入の手間がない
- リアル展示会とのハイブリッドで開催できる
- 時間・場所・天災に依存しない
- 出張が減り、利便性が上がる
- 上位役職者へのリーチも可能
- 名刺情報がリスト化されてダウンロードできる
- ユーザーの行動をデータで見える化できる
- 事前に商談の予約がとれる
- コロナ禍でもあんしんに開催できる
費用やスタッフの労力を削減しながら、商談につながるリードを獲得できるため、BtoB企業の新規開拓として有効な手法といえます。
来場者の視点からは、ネット環境さえあれば参加できる利便性が魅力的です。来場者にやさしい展示会といえるでしょう。
2-2. 3個のデメリット
一方、デメリットとして挙げられるのは、次の3つのポイントです。
- PULL型営業になりやすい
- 展示物に直接触れる体験はできない
- プラットフォームの機能理解が必要
リアル展示会のように対面での交流はできないため、顧客からのアクション待ちになりやすいことや、実物に直接触れる体験ができないことは、デメリットです。
プラットフォームの使い方の習得という意味では、学習コストも発生します。
オンライン展示会が抱える課題や失敗例については、以下の記事で詳しくまとめています。
以上のメリット・デメリットを念頭においたうえで、次章では展示会のやり方を解説していきます。
3. オンライン展示会のやり方 7ステップ
ここから実践の話に移りましょう。オンライン展示会を実施する際の流れは、以下のとおりとなります。
- 展示会の目的と目標を明確にする
- 出展する展示会を決める
- 出展契約をする
- 展示ブースを制作する
- 展示会の開催をプロモーションする
- オンライン展示会を開催する
- 来場者のアフターフォローをする
ひとつずつ見ていきましょう。
3-1. 展示会の目的と目標を明確にする
1つめのステップは「展示会の目的と目標を明確にする」です。
何を目的として展示会に出展し、具体的にどのような成果を得たいのか、クリアにします。
展示会出展により得られる収益の計算方法としては、
「本来であれば個別営業にかかる費用=展示会出展による収益」
と考えるやり方が、一般的です。
【展示会出展により得られる収益(換算)】
出典:経済産業省「出展者側から見た展示会」 (上記はリアル展示会、オンラインでも考え方は同様)
たとえば、上記の計算例であれば、収益(換算)の合計額が1,000,000円です。
展示会にかけられる費用は1,000,000円が損益分岐点となります。
目的設定については「展示会に出展する目的は大きく3つ|目的別の成功事例も解説」も、参考にしてみてください。
3-2. 出展する展示会を決める
2つめのステップは「出展する展示会を決める」です。
出展の目的や収益が明確になると、おのずと出展すべき展示会の選択肢を狭められます。
3-2-1. 主催1社・出展複数社タイプを希望する場合
主催者が存在し、複数社が出展するタイプの展示会に出展を希望する場合、J-messeの「オンライン開催の見本市・展示会」のデータベースを検索してみましょう。
小規模の展示会であれば、業界のWebサイトや地元の商工会の情報もチェックします。
3-2-2. 主催1社・出展1社タイプを希望する場合
自社開催のオウンド展示会を希望する場合は、どの展示会プラットフォームを利用するか、選定します。
【展示会プラットフォームの例】
プラットフォーム名 | 提供企業 | 特徴 |
WONDERLINE | 新日本印刷 | ・商品展示・名刺交換・商談・来場者分析がひとつにつながったオールインワンの展示会プラットフォーム ・サポートが充実している |
META BOOTH | アイデアクラウド | ・XR開発会社によるバーチャル展示会プラットフォーム |
ネクシビ | フジヤ | ・ライブ配信やオンラインセミナーにも対応 |
そのまま展示会 | SoVeC | ・ソニーグループの技術が活用されたメタバース会場 |
DMMオンライン展示会 | DMM | ・「未来のビジネスチャンス」が見つかる コミュニケーションプラットフォーム ・G00D DESIGN AWARD 2022 |
プラットフォーム選定の際には、費用感が気になるところかと思います。
「オンライン展示会の費用は?出展パターン別にシミュレーションで解説」にて、別途まとめていますので、あわせてご覧ください。
弊社でご提供している「WONDERLINE」がおすすめなのは、以下の方です。
- 費用をできるだけ抑えたい中小企業の方
- 初めてのオンライン展示会出展で、サポートを受けたい方
- オンライン名刺交換や来場者分析の機能も必要な方
弊社がオンライン展示会の進め方や開催方法など、ご相談を承りますので、高成果の展示会を実現できます。
詳しくは、こちらのページから資料をダウンロードして、ご確認ください。
3-3. 出展契約をする
3つめのステップは「出展契約をする」です。
出展する展示会やプラットフォームが決まったら、契約のプロセスに進みます。
申込み先は、担当営業または運営事務局です。
【契約時の確認事項】
- 出展条件(開催日など)
- 出展社/来場者数
- 説明会
- カスタマイズ
- 印刷物 ・コンテンツ制作 ・準備期間
- 分割開催
- 運営事務局サポート
- アンケート
3-4. 展示ブースを制作する
4つめのステップは「展示ブースを制作する」です。
展示ブースの制作の流れは、以下のとおりです。
【展示ブース制作の流れ】
- 出展者向け説明会
- コンテンツ制作
- 原稿提出
- 360° VR撮影(必要な場合)
- プラットフォーム実装
- テスト公開
- 操作説明会
- デモ展示会
- 修正作業
- 本番公開
参考までに、弊社「WONDERLINE」にてオウンド展示会をお申込みいただいた場合のスケジュール感は、下図をご覧ください。
【オンライン展示会出展スケジュール】
具体的に、ご用意いただくものは、以下のとおりとなります(WONDERLINEの場合)。
- テキスト原稿:商品スペック情報、テキストデータなど
- イメージ画像・商品画像:イメージ画像、商品画像データ
- 企業情報:会社概要・担当者など基本情報やスタッフの画像データ
- 展示会情報:展示会のタイトルロゴやメインビジュアルほか、 基本情報
- ダウンロード用資料:PDF、PowerPoint、Keynoteやデジタルカタログなどのデジタルデータ
- プロモーション画像/動画:メインビジュアルに掲載する画像、もしくは動画
「バーチャル展示ブースを作るスキルなんて、ない」
と不安になる方もいらっしゃいますが、上記素材を提出いただければ、弊社でプラットフォーム実装を行います。ご安心ください。
3-5. 展示会の開催をプロモーションする
5つめのステップは「展示会の開催をプロモーションする」です。
展示ブースの制作と並行して、展示会に来場してほしいターゲット層に向けて、展示会の開催をプロモーションします。
【プロモーション施策の例】
- 自社サイトでの告知
- SNS投稿
- 招待状や招待メールの送付
- プレスリリースの配信
- Web広告の出稿(リスティング広告、SNS広告など)
リアル展示会では、当日の集客が不調の場合、呼び込みやサンプル配布などで集客活動ができます。
しかし、当日の呼び込みができないオンライン展示会の場合、集客数は事前のプロモーション次第となります。
当日の集客数を十分に伸ばすために、事前の集客活動に注力しましょう。
展示会のプロモーションについては、以下の記事もご覧ください。
・オンライン展示会9つの集客方法|それぞれの期待できる集客効果とは
・展示会の事前の広告施策4つ!集客に成功する効果的なPR方法を解説
・【選べる7つの文例付き】展示会の招待状の書き方を基本から徹底解説
3-6. オンライン展示会を開催する
6つめのステップは「オンライン展示会を開催する」です。
当日の対応スタッフとしては、最低限、3人は必要となります。
- 商談対応スタッフ
オンライン商談やチャットで、商品・サービスの詳しい説明ができる営業担当者 - 管理スタッフ
展示ブースに修正が必要になったときや、通信トラブルが発生した場合などに対応する担当者 - サポートスタッフ
商談対応や管理のスタッフの手が空かないときに、サポートするスタッフ
多数の来場者の同時来場が見込まれる展示会では、その人数分の商談対応スタッフが必要となります。
事前の集客状況に応じて、必要な人員を確保しましょう。
3-7. 来場者のアフターフォローをする
7つめのステップは「来場者のアフターフォローをする」です。
展示会を通じて獲得したリードを、成約につなげていくプロセスとなります。
【フォローの流れ】
- お礼メールを送る
- SNS上でつながる
- 無料サンプルやトライアルサービスを提供する
- 追加資料を送付する
- 電話する
- デモや商談のアポを取る
- 限定オファーを提供する
上記の詳細は「オンライン展示会のフォローはどうやる?成約率を高める実践方法」にて解説していますので、あわせてご覧ください。
4. オンライン展示会を成功させる3つのコツ
最後に、オンライン展示会を成功させるコツを3つ、お伝えします。
1. オンライン展示会チームの編成
2. 来場者にとって使いやすいプラットフォームの選定
3. 来場者の参加感を強める仕掛け
4-1. オンライン展示会チームの編成
1つめのポイントは「オンライン展示会チームの編成」です。
弊社がご提供する「WONDERLINE」の場合、最低でも3人のご担当者様に参加いただくことをお願いしています。
オンライン展示会の成果を高めるうえでは、以下の担当者の方を集結できると、理想的です。
クリエイティブ
- デザインやコピーライティングに精通しており、展示会ブースをブラッシュアップする過程でディスカッションできる方。
- 自社の商品・サービスのよりよい魅せ方について、的確なフィードバック、意思決定をできる方。
営業
- 当日の商談対応で、商品・サービスの詳しい説明をできる方。
- 専門知識があり、難しい質問にもその場でよどみなく担当できる方。
Webマーケティング・分析
- 開催前の展示会のプロモーションで、SNSや広告を活用して、集客できる方。
- Web上のユーザー行動分析に精通しており、オンライン展示会後の分析ができる方。
テクニカルサポート
- インターネット回線やマイク・カメラなどのシステム関連の準備に精通している方。
- 当日、予期せぬ技術トラブルがあった場合、的確に対応できる方。
社内で担当者手配が難しい場合には、その分、サポートの手厚いプラットフォームを選定することも重要となります。
4-2. 来場者にとって使いやすいプラットフォームの選定
2つめのポイントは「来場者にとって使いやすいプラットフォームの選定」です。
オンライン展示会のプラットフォームを選定する際には、管理画面や機能に目が行きがちですが、最も重要なことは、「来場者視点で快適であること」です。
出展者は、事前に操作方法をトレーニングできますが、来場者は、当日初めて展示会ブースを訪れます。
「オンライン展示会に来場するのが、初めて」
という方も、少なくないでしょう。
プラットフォーム選定の際は、来場者から見てユーザーフレンドリーなインターフェイスであり、迷いなく操作できるか、ご確認ください。
読み込み速度の短さや、サクサク動くかどうかなども、チェックしましょう。
4-3. 来場者の参加感を強める仕掛け
3つめのポイントは「来場者の参加感を強める仕掛け」です。
オンライン展示会などのバーチャルイベントの成功要因として、インタラクティブ(双方向)であることが挙げられます。
来場者の“参加感”を強める仕掛けを施すことで、より高いレベルの成約率を目指せます。
【来場者の参加感を強める仕掛けの例】
- バーチャルワークショップ
- クイズ形式の商品説明
- ライブチャット
- 質疑応答
- オンライン商談
オンライン展示会にインタラクティブな要素を取り入れることで、より魅力的で記憶に残りやすい体験を提供していきましょう。
5. まとめ
本記事では「オンライン展示会のやり方」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
あらかじめ把握しておきたいオンライン展示会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
- 商談につながるリードを低コストで獲得できる
- リアル展示会に比べ、出展料が安価
- 搬入の手間がない
- リアル展示会とのハイブリッドで開催できる
- 時間・場所・天災に依存しない
- 出張が減り、利便性が上がる
- 上位役職者へのリーチも可能
- 名刺情報がリスト化されてダウンロードできる
- ユーザーの行動をデータで見える化できる
- 事前に商談の予約がとれる
- コロナ禍でもあんしんに開催できる
【デメリット】
- PULL型営業になりやすい
- 展示物に直接触れる体験はできない
- プラットフォームの機能理解が必要
オンライン展示会のやり方を、7ステップでご紹介しました。
- 展示会の目的と目標を明確にする
- 出展する展示会を決める
- 出展契約をする
- 展示ブースを制作する
- 展示会の開催をプロモーションする
- オンライン展示会を開催する
- 来場者のアフターフォローをする
オンライン展示会を成功させる3つのコツは、以下のとおりです。
- オンライン展示会チームの編成
- 来場者にとって使いやすいプラットフォームの選定
- 来場者の参加感を強める仕掛け
オンライン展示会は、一見ハードルが高そうに見えますが、プラットフォームを利用することで、知識なしでも展示ブースを構築できます。
これからの時代に合う、新たなリード獲得ルートとして、オンライン展示会をご活用ください。
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